
市立小樽文学館で現在、企画展「生誕130年 坂西志保展ー小樽から世界へ、民主主義を伝えた知の架け橋ー」が開催されています。
会期は昨年から始まっていて、2025年12月13日(土)~2026年3月22日(日)までとなっています。
文学館の開館時間は9:30〜17:00(最終入館は16:30)で、休館日は月曜日なのですが、残りの会期中だと2月23日(月・祝)は開館して2月24日(火)・2月25日(水)が休館となります。
今回の企画展では、小樽出身の国際的な学者・評論家、坂西志保(1896〜1976)の生誕130年を記念した企画展示となっているのですが、すいません、勉強不足で坂西志保さんを知りませんでした。
※本企画展は写真撮影NGでした。

坂西志保は小樽市合併前の旧塩谷村生まれで、小樽初の女学校である静修女学校(クララ・ロース設立)卒業後上京し東京女子大(退学)から米国のウィートン大学に留学し、ミシガン大大学院に進んで日本人女性として文系の博士号を初めて取得してとのことなんですね。
後にアメリカの国立議会図書館に勤務し、日本文化に関する書籍・資料の収集と編纂に当たり、石川啄木や与謝野晶子の作品を英訳して、日本文化の紹介に努めたのですが、戦争によって米当局にスパイ容疑で拘束されて日本に強制送還されてます。
戦後はその優れた翻訳能力を買われてGHQに一時勤務。その後は評論家として日本に米国の民主主義を伝えようと言論活動を展開したとのことなんですね。
※参照
・生誕130年坂西志保展 | 小樽市
・2026年1月5日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
展示では、坂西志保の人生と業績について、その著書などの関連書籍をパネルと共に紹介しています。
ということで、市立小樽文学館で企画展「生誕130年坂西志保展」が開催されていますが、いや〜、こういった小樽出身の方もいらっしゃったんですね。勉強になりますし、とっても興味深い展示です。

※小樽文学館の入館料は、一般300円・高校生・市内高齢者(70歳以上)150円、中学生以下無料。
※その他、美術館との共通入館券や団体料金など、詳しくはこちら:市立小樽文学館トップ | 小樽市
※小樽市HP内に展示についての記載があるので引用しますね(チラシの内容と同じです)。
坂西志保(1896-1976)は、小樽出身の国際的な学者・評論家です。
父は塩谷村伍助沢の櫻井農園に入植した坂西傳明で、志保は、キリスト教信者であった父の影響で幼少期に洗礼を受けました。
満8歳で塩谷簡易教育所伍助沢分校に入学し、その後、小樽初の女学校であった静修女学校(クララ・ロース設立)に進学しました。やがて単身上京し、捜真女学校英文科を経て、東京女子大学に入学。大正11年(1922)にアメリカ・マサチューセッツ州のウィートン大学(Wheaton Collage)に留学。当初は2年ほどの滞在予定でしたが、関東大震災の報を知り、帰国を断念。奨学金を得てミシガン大学大学院で学び、博士号を獲得します。
日本の女性で、文系で学び博士号を得た例はこれが初めてでした。のち、アメリカの国立議会図書館に勤務し、まもなく課長に就任。日本文化に関する書籍・資料の収集と編纂に当たりました。この時期、石川啄木の『一握の砂』や与謝野晶子の『みだれ髪』、狂言の演目等を英訳して、日本文化の紹介に努めました。
日本人として、また女性として輝けるキャリアの道を歩いた志保でしたが、急転直下、真珠湾攻撃の当日にFBIにスパイ容疑で連行され、移民局の施設に収容されてしまいます。
翌年、日本へと強制送還されてからは、外務省の嘱託やNHKの論説委員として働いたものの、今度は〈親米の危険分子〉と疑われて憲兵にマークされ続けました。そのような波乱の時期を経験した志保でしたが、戦後はその優れた翻訳能力を買われて、GHQ民政局長のホイットニー少将から直接の協力要請を受け、GHQに一時勤務。その後は評論家として日本にアメリカの民主主義の真髄を伝えるべく、言論活動を展開。その、歯に衣を着せない切れ味の良い考察は、一般書として数多く刊行されただけではなく、『暮らしの手帖』などの家庭向け雑誌にも発表され、戦後の日本人に広く享受されました。
今回の展示では、坂西志保の人生とその業績について、その著作を中心にご紹介したいと思います。
生誕130年坂西志保展 | 小樽市
※参考
・生誕130年 坂西志保展…(12/13~2026.3/22)市立小樽文学館 | 小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」
・クララ・ロース - Wikipedia
雪明りの路ミニ展示第10回 伊藤整と坂西志保展

上記の企画展の見学は有料ですが、文学館の無料展示スペースでは、その「生誕130年坂西志保展」と先日まで開催されていた「小樽雪あかりの路」に関連して「雪明りの路ミニ展示第10回 伊藤整と坂西志保展」を開催しています。
会期は2026年1月17日(土)〜2月23日(月・祝)までです。
展示場所の無料展示スペースは、文学館(2階)の受付入ってから右側の小さなスペースです
※こちらは撮影OKでした。

小樽雪あかりの路は、伊藤整の詩集『雪明りの路』から名前が採られたイベントですが、文学館の無料展示スペースでは、小樽雪あかりの路開催時期に合わせて毎年伊藤整に関するミニ展示を開催していて、今年が10回目となるそうです。
伊藤整と坂西志保は塩谷の伍助沢でそれぞれ幼少期を過ごしていて、展示では二人のその後の交流を『伊藤整日記』より紹介しています。



こういう繋がりもあったんですね。それもまた、とても興味深いですね。
※参照:【無料展示スペース】雪明りの路ミニ展示 伊藤整と坂西志保展 | 小樽市
※参考:小樽雪あかりの路28…雪明りの路ミニ展示第10回『伊藤整と坂西志保展』(1/17~2/23 市立小樽文学館) | 小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」
※市立小樽文学館トップ | 小樽市
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