小樽の石垣のある風景

2024年5月30日 (木)

小樽市指定歴史的建造物「旧寿原邸」の亀甲積の見事な石垣

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小樽市指定歴史的建造物の旧寿原邸(すはらてい)では、庭園に入るとちょっと珍しい、そして見事な石垣を見ることができます。

これは亀甲積(きっこうづみ)という積み方だそうで、六角形の石が見事にピッタリと積まれています。

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水天宮のすぐ近くにある旧寿原邸は、今年(2024年)も4月29日〜10月6日の土・日・祝日限定で一般開放されています。開放時間は10:30〜16:00で、見学に関しては予約は不要で入場無料です。
※こちらの記事を参照:小樽市指定歴史的建造物の旧寿原邸が今年も4月29日〜10月6日の土・日・祝日限定で一般開放中

で、庭園には玄関前の横から入ることができるのですが、庭園の奥に入って、そこから建物の2層目になる応接室の前まで庭園を上っていくと、3層目の大広間の土台となっている石垣が、この亀甲積となっています。

(玄関の右手に庭園の入り口があります)
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(3層目の大広間の土台に亀甲積の石垣)
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やはり、このような亀甲積には、6面全てを合わせる高度な技術が必要とのことなんですね。また、亀甲の継ぎ目に付けられている白い縫い目のようなものや、表面の凸部分(コブ出し)は、いずれもデザインとのことです。

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亀甲の石垣は、墓地にも使用されるケースがあるので、おめでたい意味合いより、火除けに発展した“ 卯建(うだつ)”と同様に「権威」や「美」を重んじたデザインで、建て主の勢いを感じられるものとのことです。

※以上、旧寿原邸の管理と運営を行うNPO法人小樽民家再生プロジェクト制作のパンフレットより。

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もし、旧寿原邸に見学に行く機会があったら、建物内部はもちろん趣があって素敵ですが、亀甲積の石垣にも注目して見るといいかもしれませんね。

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※Facebookページ:Npo法人小樽民家再生プロジェクト
NPO法人 小樽民家再生プロジェクト – 「小樽民家」を通して「観る・遊ぶ・住む」をサポートします

※坂の街・小樽では、あちこちで石垣を目にするのですが、そんな石垣が気になって、このブログでも小樽の石垣のある風景というカテゴリーも設けて、時々、街歩きで見かけた気になる石垣の様子を投稿しています。

【関連記事】
小樽市指定歴史的建造物の旧寿原邸が今年も4月29日〜10月6日の土・日・祝日限定で一般開放中

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2021年11月16日 (火)

手宮方面へのバス停「色内川下」から通りに入ってすぐの石垣跡がなんだか気になったので【追記あり】

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手宮方面へのバス通り(道道454号小樽海岸公園線)に「色内川下」というバス停があるのですが、ここからすぐ横の通りに入っていくと、すぐ右手になんだか気になる石垣があります。

(バス停「色内川下」のすぐ先を左に入る。写真は2021年9月17日撮影)
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(まず大きな石垣が右に)
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(気になるのは、その先のこちらの石垣の様子です)
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上の建物は解体されたのか、もうなくて石垣のみが残っている状態なのですが、こういう街の風景というのは、ここに何があったのか、というのも含めて、なんとも気になるんですよね。

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といいつつ、何があったのかははっきりとは分からなかったのですが、Googleマップのストリートビューで2008年5月の画像を見ることができましたので、埋め込みで掲載しますね。

建物の看板に「ら・るる」という表示がかろうじて読み取れます。

この「ら・るる」というのは宿泊施設だったようで、さらに古い地図を見ると、ここには医院があったようですね。

(今は空き地になっています)
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ちなみに、すぐ横のお寺「光明院」の佇まいも、なんとも気になります。

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ということで、なにがあったというわけではないのですが、気になった街の石垣の風景ということで、書き留めておきました。

場所はここです。


【補足】
実は9月に塩谷街道を歩いてきて、小樽の街歩きで連載を持たせてもらっている小樽チャンネルマガジンの2021年10月号(Vol.71)で、「塩谷街道を歩く」という記事を書きました。

今回の通りも塩谷街道になると思いますが、石垣については小樽チャンネルマガジンには書いていません。

塩谷街道がどこからどこまでかというのは、厳密にはよく分からないのですが、一般には旧色内小学校の下を通って長橋方面に向かい、長橋大通り(旧国道)と並行して高台の途中を通ってオタモイまで続く道路を指し、市道の名称としては「塩谷線」になります。

【情報提供】《追記 2021.11.21》
読者さんから、いくつか情報が寄せられたので、追記しますね。

ここは民宿ら・るるの跡で、その前が民宿ぽんぽん船、さらに前が民宿くれよん舎と、民宿が続いていたそうで、その前は、古い地図を見ると吉田医院で、情報によりますと、小児科・内科の大きな建物だったそうです。

石垣のへこみは車庫(駐車場)の跡で、左には別の古い家が建っていたとのことです。

また、横の光明院では、毎年夏のお祭りが行われていたそうですね。

今回は、色々と情報提供をありがとうございました。おかげで、この石垣について、その歴史の一部を知ることができました。

【関連記事】
フリーペーパー「小樽チャンネルマガジン」2021年10月号(Vol.71)〜今号は「塩谷街道を歩く」

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2020年9月30日 (水)

【石垣のある風景】住吉神社横の社ヶ丘の坂の上の道路脇に続く長い石垣

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坂の街・小樽では、あちこちで石垣を目にするのですが、そんな石垣が気になって、このブログでも小樽の石垣のある風景と称して、時々、街歩きで見かけた気になる石垣の様子を投稿しています。

今回は住吉神社の横の急坂「社ヶ丘の坂(やしろがおかのさか)」の上の方で目に止まった石垣です。
※写真の撮影時期がまちなちなのでご了承を。

(2019年12月撮影)
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道路脇の住吉神社側の丘に沿ってに続く石垣で、山側(坂の上側)のかなり高い石垣の始まりは、住宅の石垣のようなんですが、そこから坂の下の方に向かって、とにかく長く続いています。

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※神社本殿後ろの小高い丘は、古い絵地図には「船上山(ふなかみやま)」と記されているそうです(参照:小樽市 :おたる坂まち散歩 第37話 社ヶ丘の坂(やしろがおかのさか))。

こんなパナラマ写真も撮ってみました。
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住吉神社の裏の高台の土砂崩れ防止のような感じでしょうか。

坂の途中の、住吉神社の境内に入る道があるのですが、その近くまで続いているんですよね。

(2020年8月撮影)
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この石垣がいつからあるものなのかは分かりませんが、よく市内で見る建物の平地を確保するための石垣と違って、丘に沿って長く続いていたのが何だか目に止まった、社ヶ丘の坂の石垣の風景でした。

(2020年5月撮影)
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【関連記事】
住吉神社横の坂道は「社ヶ丘の坂(やしろがおかのさか)」〜坂の上からの眺めが変わりました
住吉神社横の急な坂「社ヶ丘の坂(やしろがおかのさか)」
冬のちょっとした風景〜住吉神社横の社ヶ丘の坂から
住吉神社境内にある「木魂神社」

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2020年9月29日 (火)

富岡町のコープさっぽろみどり店の石垣に以前建っていた建物の写真(小樽市総合博物館Facebookページより)

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坂の街・小樽では、石垣があちこちで見られます。

このブログでも小樽の石垣のある風景と称して、時々、気になる石垣の様子を投稿しています。

その中でもコープさっぽろみどり店の立派な石垣は、本当に目に止まり、このブログでも以前、取り上げたことがあります。
【石垣のある風景】コープさっぽろみどり店(富岡町)の立派な石垣の風景

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実は、9月の道新文化センターの講座のテーマが「小樽の石垣」で、改めて過去の石垣の記事や写真を確認したり、調べ物をしたりしていたんです。

すると、ここコープさっぽろみどり店の石垣の敷地に、以前建っていた建物の写真が、小樽市総合博物館のFacebookページに投稿されているのを見つけました。

まずは、その写真がこちら。

「小樽市総合博物館所蔵 兵庫コレクション」より
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※この写真は小樽市総合博物館の許可を得て掲載しています。コピー等による二次利用は禁止です。

写真は昭和50年代のものだそうで、この立派な屋敷がどういうものかまでは分からないのですが、博物館のFacebookページの投稿によると、この場所は大正末期の地図には「三菱社宅」と記入されていて、三菱銀行、三菱商事などの支店長宅などが並んでいたそうです。

ここコープさっぽろみどり店は、住所としては富岡町で、眺めの良いこの富岡町はかつての屋敷町で、明治後期から富裕層による大邸宅が多く建てられた地域でもあって、そのせいか結構あちこちに立派な石垣が残っていたりするんですよね。

そのFacebookページの投稿はこちらです。


ということで、富岡町のコープさっぽろみどり店の立派な石垣に、以前建っていた建物の写真を小樽市総合博物館のFacebookページで見つけて、掲載許可をいただいたので、当ブログにも記録として書き留めておきました。

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小樽市総合博物館 | Facebook

【関連記事で】
※石垣関連の記事はカテゴリー「小樽の石垣のある風景」にまとめています。

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2019年8月16日 (金)

長橋パイパスの手前で旧国道へ分岐する道路の歩道沿いに旧色内川護岸の石積を使用した花壇があった

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国道5号線を稲穂町から長橋方面に向かうと、長橋パイパスに入る砂留トンネルの手前で、旧国道へ入る道路が国道5号線から左手に分岐して上って行きます。

先日、この分岐して旧国道へ入る上りの道路を、逆の長橋側から歩いて下っていたんです(街歩き途中でした)。

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すると、国道を渡る砂留横断歩道橋のちょっと手前で、壁のこんなプレートが目に入りました。

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この花壇の石垣は、長橋パイパス工事で撤去した旧色内川護岸(昭和33年度施工)の石積を記念として、使用しています。
北海道開発局
小樽開発建設部

その周囲を見ると、残念ながら、花壇はあまり整備されてはいなくて、雑草も伸び放題、といった感じでしたが…

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その石というのはこちらでしょうかね。

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色内川といえば、かつては長橋大通りの中央を流れていて、長橋十字街付近から国道5号線を通って、その先で小樽港へと流れていたんですが、現在は暗渠になっています。

(砂留横断歩道橋から国道5号線の港方面。この写真は2016年4月撮影)
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(ここを色内川が流れていたんですね)

長橋バイパスが開通したのは平成6年(1994年)ですが、色内川の暗渠化については、色々と調べてみると、昭和31年(1956年)から暗渠の工事が行われて、昭和33年(1958年)9月に暗渠化が完成したようです。

なので、先ほどのプレートの昭和33年度という年度は、その暗渠化の年のことかな。

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今回、たまたま普段は歩かないようなところを歩いて、このプレートを目にしたのですが、せっかくの小樽の歴史を知る、今となっては貴重な痕跡(石)となるので、なんとか花壇の整備を続けてもらいたいですね。

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※参考
・新ねっとわーく小樽No.2「旧砂留町」(2014年9月)
・小樽なつかし写真帖第98号「街づくりが進むころ」(2012年9月)3ページ下の写真(暗渠前昭和31年)
中部地区 - 市立小樽図書館
大迫力の航空写真!時代の比較や新たな発見(小樽ジャーナル)
23 塩谷街道

【関連記事】
砂留地下歩道〜砂留トンネルの手前の壁から線路下をくぐる地下歩道:
長橋へ向かう国道5号線に架かる「砂留横断歩道橋」を渡る

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2019年1月15日 (火)

【石垣のある風景】小樽駅近く、国道5号線沿いのコンビニの後ろにある高さも幅もある石垣

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小樽はあちこちに石垣を見ることができます。

坂の街・小樽では、平らな敷地を確保するためと思うのですが、あちこちに石垣があって、もう坂の街に加えて、石垣の街といってもいいくらいですよね。

ということで、当ブログでも時々掲載する小樽の“石垣のある風景”シリーズです(って、特に正式にシリーズにはなってませんが…)。

今回は、JR小樽駅前から国道5号線に出て左に進み、船見坂の下を過ぎてすぐ左にある石垣の風景です。

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手前が駐車場で、横にはセブンイレブンがあるのですが、かなりの高さで幅もある石垣です。

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石垣の上には住宅が建っているのですが、これ、結構な高さなりますよね。

ちなみに、ここの住所は、石垣の上も下も稲穂3丁目になります。

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普段から何気に見ている風景なんですが、なかなか立派な石垣ですよね。この石垣は、いつ頃からあるのかな、なんてことも、ちょっと気になりますね。

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(雪のない時期の写真です。2016年4月撮影)
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ということで、小樽駅近く、国道5号線沿いのコンビニの後ろにある、高さも幅もかなりある石垣の風景でした。

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【関連記事】
※「石垣のある風景」関連記事(そろそろカテゴリーを作ろうかな)
【石垣のある風景】小樽市立病院の通りを挟んだ向かいにある石垣は旧小樽病院跡(現病院駐車場)
【石垣のある風景】見晴らし坂を上った先の、かつて名取高三郎邸が建っていた石垣の様子
【石垣のある風景】コープさっぽろみどり店(富岡町)の立派な石垣の風景
【石垣のある風景】西病院の石垣とそのすぐ近くの丸石が印象的な石垣
傾斜地に住宅が建てられている富岡町には気になる石垣と階段がたくさん
稲穂町から手宮方面へと浄応寺の坂を下る


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2018年12月21日 (金)

【石垣のある風景】小樽市立病院の通りを挟んだ向かいにある石垣は旧小樽病院跡(現病院駐車場)

坂の街・小樽では、建物を建てる際に平らな敷地を確保するために、あちこちに石垣がありますよね。もう坂の街に加えて、石垣の街といってもいいくらいです。

ということで、久しぶりに小樽の“石垣のある風景”シリーズです(あっ、特に正式にシリーズにはなってませんが…)。

今回はこちらの石垣です。

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ここは、小樽市立病院の通りを挟んだ向かいにある石垣で、この上は小樽市立病院の広い駐車場ですね。

この石垣のある坂道は、下って行くとその先にサツドラ小樽若松店のある交差点があって、その先には南樽市場がある通りです。

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で、なかなか立派な石垣ですが、ここはもともと以前の小樽病院が建っていた場所なんですよね。

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ちなみに、旧小樽病院があった頃は、この坂道から石垣を見るとこんな感じでした。
(2015年3月撮影)
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このすぐ上に建っていた、病院の施設のひとつだった建物がなんとも渋くて、よく見上げていたものです。
(2014年10月撮影)
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そして、現在の駐車場には、こんな感じで旧小樽病院が建っていたんですよね。
(2014年12月撮影)
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なんだか、ここに小樽病院があったなんで、もう忘れてしまいそうですね。

(現在の駐車場)
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現在の小樽市立病院は、2014年12月1日に開院したのですが、さらにいうと、現在の小樽市立病院の場所には、2012年3月に閉校した、市内最古の小樽市立量徳小学校が建っていたんですよね。

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小樽市立病院の正面玄関横には、量徳小学校の頃からあった“小樽教育発祥之地”の碑が残されています。

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考えてみれば、ここ数年の間に、ここも随分と変わったということですね。

【関連記事】
12月1日からこの建物は“旧小樽病院の建物”と呼ばれることに
もうすぐ「旧小樽病院」となってしまう市立小樽病院の建物
新小樽市立病院が12月1日からいよいよ開院となりました
旧小樽病院の建物は解体が進み正面部分がなくなってました
小樽市立病院横には量徳小学校メモリアルガーデンが整備されています

※「石垣のある風景」関連記事
【石垣のある風景】見晴らし坂を上った先の、かつて名取高三郎邸が建っていた石垣の様子
【石垣のある風景】コープさっぽろみどり店(富岡町)の立派な石垣の風景
【石垣のある風景】西病院の石垣とそのすぐ近くの丸石が印象的な石垣
傾斜地に住宅が建てられている富岡町には気になる石垣と階段がたくさん
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2018年3月31日 (土)

勾配19%の旧色内小学校前の急な坂道を上って、勾配20%の急な浄応寺の坂を下る

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小樽駅前の国道5号線を長橋・手宮方面に向かうと、稲北十字街と呼ばれる大きな交差点があり、ここを左折すれば国道の長橋方面、右折すると手宮方面に向かうメインの通りになるのですが、まっすぐ先には急な坂道が続いています。

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この急な道は手宮方面へ抜ける坂道なんですが、先日(3月22日)、久しぶりにここを歩いて手宮方面へ向かいました。

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ここの坂道の途中に勾配を表す標識が立っていて、19%の表示です。

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ちなみに、有名な船見坂の上の方の標識で勾配15%ですから、それより急ということですね。

坂の途中には、さきほどからの写真にも写っている、壁面に青色を基調にした絵が描かれた建物が目に止まりますが、この建物は平成28年3月末で閉校した旧色内小学校の建物です。

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坂道を上ってて旧色内小学校前までいくと、まだ、建物がどうなるのかは決まってないのでしょうかね、道路沿いの門には鎖が繋がれていて、建物に貼られたベニヤ板がなんとも寂しさを感じさせます。

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振り返ってみると、こんな感じです。
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小樽の学校は高いところに建っていることが多いですが、ここ色内小学校もかなり急な坂道の途中に建っていたんですね。

(旧色内小学校前の坂道の上から振り返ったところ)
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この旧色内小学校前の急な坂道を上りきると、道路はやや右に曲がりつつ、今度は旧な下り坂になります。住所はここから石山町になります。

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ところで、この坂の上の左手には、平成14年(2002年)に閉校した、円形校舎が特徴的な旧石山中学校への入口があるのですが、現在は立ち入り禁止になってます。

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今となっては貴重なその円形校舎が残っているうちに、写真とかを撮らせてもらいたいので、見学ツアーとかしてくれないでしょうかね。

さて、話を坂道に戻しますが、この下り坂も相当急で、ここにも勾配を表す標識が立っているのですが、なんと20%の表示です。

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この急な坂道は「浄応寺の坂」と呼ばれています。

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(途中から振り返ると、かなり急ですよね)
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坂を下っていくと、左手に坂の名前の由来にもなっている「浄応寺」があります。

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浄応寺の境内に入ると、急な坂道の途中に建っていたにもかかわらず、広い敷地に立派な本堂が建っています。

現在の本堂は、初代の本堂が大火で焼失した後、大正11年(1922年)に再建されたものだそうです。

(この日はまだ雪が積もってました)
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(急な坂道の途中ながら境内は結構広いです)
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この浄応寺の坂沿いは、とても立派な石垣で囲まれているのですが、この石垣によって境内の敷地が確保されているんですね。

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(石垣は本当に立派です)
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さて、また坂に戻りますが、今下りてきた浄応寺の坂を振り返るとこんな感じです。

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ここを上るのは本当に大変そうですよね。ただ、今回は下ってきたのですが、これだけ急だと下るのも怖いくらいです。

そうそう、この浄応寺の坂を下ったところの交差点を左に曲がったところに、懐かしさを感じさせる趣ある建物が残ってます。

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銭湯「日の出湯」の建物ですが、ここはもう数年前に廃業しているんですよね(閉店した年度などの詳細は不明でした)。

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で、浄応寺の坂を下りきりました。

(振り返って見たところ)
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ということで、勾配19%の旧色内小学校前の急な坂道を上って、勾配20%の急な浄応寺の坂を下ってきたわけですが、ここはかなり急な坂道ながら、山で隔てられている稲穂町側の市街地と手宮地区をつなぐ抜け道として、結構車の通りも多い道です。


※参考
小樽市 :おたる坂まち散歩 第14話 浄応寺の坂(前編) (じょうおうじのさか)
小樽市 :おたる坂まち散歩 第15話 浄応寺の坂(後編)

【関連記事】
※浄応寺には災害にまつわる話が残されているのですが、それについてはこちらの記事でどうぞ。
稲穂町から手宮方面へと浄応寺の坂を下る

※今回の坂に関連する過去に書いたその他の記事。
市街地の稲穂町から手宮方面へ抜ける「色内小学校前の坂」
(次の2つの記事はセットです)
手宮の浄応寺の坂を上って、色内小学校前の坂を下りてきた〜「浄応寺の坂」編
手宮の浄応寺の坂を上って、色内小学校前の坂を下りてきた〜「色内小学校前の坂」編

※その他の関連記事
稲北十字街の稲穂歩道橋と旧色内小学校制作の可愛い絵
市立小樽文学館にて開催中の企画展「小樽・坂道物語展」を見に行ってきました(9月6日まで)
「日の出湯」の建物が変わらず趣があって目に止まります


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2017年11月 2日 (木)

【石垣のある風景】見晴らし坂を上った先の、かつて名取高三郎邸が建っていた石垣の様子

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坂の街・小樽には、平らな敷地を確保するためにあちこちに石垣があって、もう石垣の街といってもいくらいです。

ということで、久しぶりに小樽の“石垣のある風景”シリーズです(って、特に正式にシリーズにはなってませんが…)。


今回は、観光客で賑わう堺町通りから、山側の高台に向かう「見晴らし坂」を上っていくと、左手に見えてくるこちらの立派な石垣です。

(写真は10月17日撮影)
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現在、マンションが建っているこの石垣の上には、かつて金物商の名取高三郎の邸宅が建っていたそうです。

どのような邸宅だったのかは分からないのですが、この高い石垣の上に立派な屋敷が建っていたのでしょうね

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金物商として成功した、山梨県出身の名取高三郎ですが、その店舗となる旧名取高三郎商店の建物は、堺町通りの端の建つ、防火のための立派なうだつが目に止まる、現在の大正硝子館の建物です。

この名取高三郎の邸宅が建っていた石垣の向かいには、小樽市指定歴史的建造物の旧板谷邸の建物が建っています。

現在、旧板谷邸は和風の母屋と隣の洋館、そして奥に建つ石蔵が残るのみで、先日、建物隣の道路側にホテルがオープンして、当時の面影はほとんどなくなってしまいましたが、きっと豪邸だったのでしょうね。

堺町通りから見晴らし坂を上ってきたこの辺りは、かつては事業に成功した経済人の屋敷が建っていたことから、この見晴らし坂を「出世坂」と呼ぶ人もいるそうです。

(こちらが見晴らし坂)
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(坂を上ると右に旧板谷邸、左に名取高三郎邸があった石垣)
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(坂の上から見たところ)
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ということで、今回の石垣のある風景は、見晴らし坂を上った先の、かつて名取高三郎邸が建っていた石垣の様子でした。


※この石垣は、2015年に小樽を取り上げて放送された「ブラタモリ」の中でも紹介されていました。
ブラタモリ小樽〜タモリさんの足跡を辿る【前編】《オープニングの小樽運河〜メルヘン交差点〜石造倉庫〜坂の上の高級住宅街》

※参考サイト
小樽市 :旧名取高三郎商店
創業者 名取高三郎 伝 - ナトリ株式会社 130周年特設ページ
※参考書籍:小樽散歩案内(発行:有限会社ウィルダネス)(Amazonで「小樽散歩案内」を探す)

【関連記事】
冬の「見晴らし坂」から眺める
大正硝子館/旧名取高三郎商店
歴史的建造物の旧板谷邸が再び海宝楼としてオープン〜カジュアルフレンチ&イタリアンのお店です(食べには行ってませんが…)
歴史的建造物の旧板谷邸(現レストラン「海宝樓」)の隣にホテル「海宝楼倶楽部」が2017年10月にオープンしてます

※「石垣のある風景」関連記事
【石垣のある風景】コープさっぽろみどり店(富岡町)の立派な石垣の風景
【石垣のある風景】西病院の石垣とそのすぐ近くの丸石が印象的な石垣
傾斜地に住宅が建てられている富岡町には気になる石垣と階段がたくさん
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2017年7月 9日 (日)

【石垣のある風景】コープさっぽろみどり店(富岡町)の立派な石垣の風景

Otaru_20170525_142115


坂の街の小樽には、平らな敷地を確保するために、市内の至る所に石垣があって、もう石垣の街といってもいくらいですよね。

ということで、久しぶりに小樽の“石垣のある風景”シリーズです(って、まだシリーズにはなってないんですけどね…)。

今回の石垣は、コープさっぽろみどり店の石垣です。

小樽警察署の前の坂道を上って行くと、歩道橋のある交差点の右手にコープさっぽろみどり店があるのですが、これが本当に立派な石垣の上に建っているんですよね。

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その富岡歩道橋の上から見ると、こんな眺めなんですが、いや〜、高さも幅(長さ)も見事です。

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この上に建つコープさっぽろは、みどり店といっても住所は富岡町になるんですよね。

富岡町といえば坂にある街なので眺めが良く(というか、小樽はどこも坂がありますが)、かつて小樽が栄えた頃に、富豪による大邸宅が多く建てられた地区でもあるんですよね。

この石垣の上にもかつては立派なお屋敷が建っていたのかな〜と思いつつ、実は最近、ここコープさっぽろみどり店の場所に建っていた建物の古い写真をどこかで目にしたと思うのですが、う〜ん、どこで見たのか思い出せない…

その古い写真にも、この石垣が写ってたんですよね。

と、気になりつつ、今回はそれは見つけられなかったので、何か分かったら、この記事に追記しようと思います。

(冬の時の写真です)
Otaru_20170112_142807

Otaru_20170112_142844

【関連記事】
【石垣のある風景】西病院の石垣とそのすぐ近くの丸石が印象的な石垣
傾斜地に住宅が建てられている富岡町には気になる石垣と階段がたくさん

※石垣に触れている記事です。
稲穂町から手宮方面へと浄応寺の坂を下る
ブラタモリ小樽〜タモリさんの足跡を辿る【前編】《オープニングの小樽運河〜メルヘン交差点〜石造倉庫〜坂の上の高級住宅街》


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