運河方面の小樽観光の拠点となっていた運河プラザ(小樽市観光物産プラザ)は、2024年3月31日(日)をもって閉鎖しています。
閉鎖を知らせるニュースはこのブログでも驚きと共にお伝えしましたが、閉鎖後の現在は扉がしまり、そこには閉店をお知らせする張り紙が貼られてます(写真は2024年4月2日撮影)。
運河プラザには観光案内所と休憩スペース、そして喫茶店が入っていた「1番庫」、土産物店の「2番庫」、イベントでよく使われていた多目的ギャラリーの「3番庫」がありました。
このうち、喫茶店の「喫茶一番庫」は実はひと足先に3月20日で閉店していて、観光案内所と土産物店については、第3号ふ頭基部の以前のおたるマリン広場に3月25日に新しくオープンした「小樽国際インフォメーションセンター」に移転という形になっています。
※記事はこちら:小樽国際インフォメーションセンターが小樽港第3号ふ頭基部(旧おたるマリン広場)に2024年3月25日オープン
ただ、小樽国際インフォメーションセンターには気軽に休憩できるスペースがなくて、そこがやや気になってます。
ちなみに、運河プラザの建物は 明治23年(1890年)〜27年(1894年)建築の「旧小樽倉庫」で、小樽市指定歴史的建造物です(1983年に市所有)。なので歴史的にもとても貴重な建物でもあるんですよね。
同じ建物内には、運河プラザの他に建物北側に小樽市総合博物館運河館、中央レンガ造の部分には「小樽百貨 UNGA↑」が入っていて、そちらはこれまで通りに営業しています。
(ぶん公像はどうなるのかな)
閉鎖間際の運河プラザの様子
閉鎖間際の運河プラザの様子についてなんですが、運河プラザが閉鎖されるということで、運河プラザへの感謝の思いを残そうと、小樽情報をX(旧Twitter)を中心に個人で発信する小樽アオバト情報局さん(@otaru_aobato)が、ボード企画「ありがとう運河プラザ」を開催してくれました。
3月23日(土)から31日(日)の最終営業日までメッセージボードが設置され、たくさんのメッセージが寄せられたようで、最終日には、私は参加しませんでしたが、ちょっとしたサヨナライベントも開催されたようですよ。
で、私も最終日に最後の思い出にと、午後に運河プラザに行ってきたので、その様子を含めて、閉鎖間際の運河プラザの様子を写真で紹介しますね。
(3月25日の様子。喫茶一番庫はすでに閉店していて、展示物もほとんどが撤去されてました)
(ここからは最終日31日の様子)
これまでの展示物は撤去されてましたが、最終日には小樽倉庫についてや北海製罐、建物前に像の建つ消防犬ぶん公についてのパネルなどが展示されていました。
(右奥が多目的ギャラリーの3番庫。これと次の写真のみ3月20日撮影)
(見上げると歴史を感じさせる天井)
(いっぱいになって別の場所に展示されていたメッセージボード)
(土産物店の2番庫)
(第一ゴムの巨大長靴はどこへいくのかな)
(最終日に飾られていたぶん公)
運河プラザの再活用について
閉鎖後、この運河プラザは老朽化した施設の修繕を行うとともに、市民や観光客が休憩などできるようなフリーなスペースを一定程度確保する条件をつける前提で、民間業者に貸し出すための公募(公募型プロポーザル方式)をすると市から発表がありました。
※詳しくは市のサイト内のこちら:令和6年度からの運河プラザ(旧小樽倉庫南側)再活用について | 小樽市
発表は3月4日で、上記サイトによると次のような項目を貸付条件の柱としています。
・市民や観光客の憩いの場の確保:自由に出入りでき、トイレの機能も兼ねたフリースペース
・観光振興に寄与:運河プラザだけでなく、広く当市の観光振興に寄与する内容であること。
・北運河や第3ふ頭への回遊性:北運河や第3ふ頭への回遊性がある仕掛けづくり。
・夜の賑わい創出:宿泊客が夜の時間を過ごせるコンテンツの提供
令和6年度からの運河プラザ(旧小樽倉庫南側)再活用について | 小樽市
フリースペースは概ね一番庫の3分の2以上とのことですが、供用開始は早くても2024年10月からになるとのことです。
つまり、それまでの期間、小樽観光にはこれ以上ないという立地にありながら、ここが利用できない状況がしばらく続くということなんですね。
実はこの市の再活用についての発表に先立って、小樽アオバト情報局さん(@otaru_aobato)が、今後も観光客や市民が利用できるようにと、昨年末の閉鎖の報道を受けて1月から2月にかけて署名活動を行ってくださったんですよね。
※その紹介記事がこちら:3月末で閉鎖する運河プラザを今後も利用したい!!〜署名活動中(2月18日まで)〜主催は小樽アオバト情報局さん【追記あり】
署名活動の目的は、運河プラザ閉鎖反対ということではなく、今後もこれまでのように観光客や市民が利用できるようにしてもらいたいということのほか、建物の改修中にも工夫してトイレや休憩スペースなどを使用できないかということが柱となっていました。
結果的に、当初はなかった貸付条件に上記のような内容が明記されることになり、この署名活動が小樽市の再活用についての貸付条件に、少なからず影響を与えたようで、本当に素晴らしい活動だったのではないでしょうか。
※4月5日付で公募型プロポーザルの参加募集についてのお知らせが出ました。
・旧運河プラザ(旧小樽倉庫南側)の貸付け公募型プロポーザルの参加募集について | 小樽市
おわりに
ということで、運河プラザが惜しまれつつ閉鎖になっています。観光の際にちょっとした休憩で立ち寄っていた方も多いと思うので、今後は注意ですね。
ところで、今回の運河プラザの閉鎖については、民間に貸し出された後、本当に観光客や市民が気軽に訪れることができた運河プラザのように機能するのか、また、歴史を感じさせる建物内部の様子はどうなるのかなど、なおも色々と心配されています。
現在も取り上げられている運河プラザについてのニュースなどを見ると、小樽国際インフォメーションセンターと両立させて、このまま残すという手もあるのでは、という意見も多々見られます。
それほど運河プラザが、観光客はもちろん、小樽市民にとっても大切な存在だったということで、今後の推移をもうしばらくは見守っていきたいと思っています。
※関連ニュース
・運河プラザ閉館 小樽市民とこれまでに感謝(小樽ジャーナル)
・小樽運河プラザ閉館まで1週間 思い出・感謝メッセージ募る(小樽ジャーナル)
・2024年4月1日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
・2024年3月17日付北海道新聞朝刊社説欄
・2024年3月3日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
【関連記事】
・3月31日で閉鎖される運河プラザに感謝を伝えるためのメッセージボードが設置されてます〜 #ありがとう運河プラザ
・3月末で閉鎖する運河プラザを今後も利用したい!!〜署名活動中(2月18日まで)〜主催は小樽アオバト情報局さん【追記あり】
・ニュースより/歴史的建造物の旧小樽倉庫に入る「運河プラザ」が3月末で閉鎖〜建物の利用再開は未定
※小樽国際インフォメーションセンター関連
・小樽国際インフォメーションセンターが小樽港第3号ふ頭基部(旧おたるマリン広場)に2024年3月25日オープン
・新施設「小樽国際インフォメーションセンター」が小樽港第3号ふ頭基部に3月25日にオープン予定
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