高島の地に受け継がれ、小樽市の無形民俗文化財にも指定されている高島越後盆踊りの行事が、今年は2024年8月16日(金)〜18日(日)の3日間の日程で開催されています。
場所はいつもの高島公園(高島稲荷神社に隣接)ということで、8月17日(土)に見に行ってきました。
ちなみに、高島越後盆踊りの行事はこれまでは日程は8月18日~20日固定で開催されていたのですが、今年は金・土・日曜日の開催となったんですね。
この高島越後踊りは、現在は「高島越後踊り保存会」を中心に、保存・伝承されていますが、実は高島越後盆踊り実行委員会というのが今年(2024年)発足していて、今回は実行委員会主催で開催されているんですね。
今年の高島越後盆踊りの行事は19::00〜21:00までなのですが、それに先立って16:00からは高島子供盆踊り大会が開催され、さらに18:00頃からは盆踊りを踊った高校生以下の子どもたちを対象とした大抽選会も開催されているんですね。こういうのも今年初めてではないでしょうかね。
そういった企画も盛りだくさんですが、会場もこれまでとは違って、到着してびっくりしましたが、いつものように中央に櫓が組まれ提灯が掲げられいるのですが、その手前にはずらりとテーブルと椅子が並び、周囲には食べ物や飲み物、さらにはヨーヨー釣りなどができるゲームコーナーのテントが並んでるではないですか!!
以前は、いかにも地元に根ざした盆踊りといった風情で、静かに熱く淡々と踊りが繰り広げられていた印象で、それはそれでとても趣がありましたが、今年は無形民俗文化財でもある伝統芸能としての高島越後盆踊りを広く知ってもらい、後世に受け継いでいくという関係者のみなさんの熱意と盛り上がりを感じました。
話は前後しますが、ちなみにこの日、高島稲荷神社側から高島公園に入ったのですが、以前はなかった公園までの誘導灯がありました。これは助かります。
そして、高島公園には20時前に到着したのですが、会場では踊りが行われてなくて、あれ!?どうしたのかな?と思ってしばし会場にいたんです(休憩時間だったのかな?)。
すると20:10頃に櫓の上の太鼓が鳴り出し、笛と歌のお囃子が始まると、揃いの浴衣に編笠をかぶった保存会の皆さんが櫓の周りに集まり、そしておもむろに踊り出す様子がなんだかかっこよくて、時間が経つにつれ地域の方々と思われる一般の参加者も増えだして、そのうち踊りの輪は2重になっていきました。
平成13年(2001年)に小樽市の無形民俗文化財に指定された高島越後盆踊りは、その名の通り越後(新潟)にルーツをもつ盆踊りです。
高島といえば、古くから優れた漁場をもって栄えた地域ですが、明治時代には本州からの移住者が増え、中でも新潟県北蒲原郡紫雲寺町(現在は新発田市に編入)の当時大火のあった藤塚浜地区からの移住者が多かったそうです。
その移住してきた方々が、お盆に先祖の眠る故郷に思いをはせながら故郷の盆踊りを踊り、それが高島に定着したそうで、そうやって伝えられてきたのがこの高島越後盆踊りなんですね。
現在は、高島越後踊り保存会を中心に保存・伝承されていますが、保存会の活動も最近はとても活発なんですよね。
実は最近まで高齢化で会員数が減少していて保存会の存続の危ぶまれていた状況だったのを、昨年から入会対象を高島地区に限らず市外まで拡大し、若者の加入を促す取り組みなども積極的に実施するなどした結果、会員が大幅に増加しているそうです(現在、68人まで減った会員が120人ほどまで増えているとか)。
踊りを知ってもらうために、市内各所で踊りを披露する機会も増やしているようですね。
会場では揃いの浴衣に編笠をかぶった保存会の方たちを中心に、地域の方々などが踊りに加わっていくのですが、その踊りは、とても独特で、しなやかで優雅な踊りなんですよね。
踊りは2つの形態のものを一つの流れとして交互に行うのが特徴とのことですが、見ていてもなかなか難しくて、すぐには覚えられそうにないのですが、その踊る姿には見入ってしまいます。
櫓の上で奏でられるお囃子は生演奏で、太鼓・笛のみの伴奏で歌との掛け合いで行われ、男性と女性の歌い手がいます。歌詞は労働歌を中心に 民謡・俗曲・恋歌など、様々な内容でなんと約190ほどあるとか。
高島越後盆踊りの行事は、平成13年(2001年)には小樽市の無形民俗文化財に指定されて、公園の一角には記念碑が建てられています。
それにしても今回は参加者が多いのではないでしょうかね。これも保存会と実行委員会の活動のおかげでしょうね。
ということで、高島越後盆踊りの行事が8月16日(金)〜18日(日)の3日間の日程で開催されています。
この投稿をしている時点で、残すところ最終日の18日(日)のみですが、ちょっとここで注意です。会場となる高島公園は駐車場が無いために、会場に行くには中央バスを使うことになるのですが、週末の高島3丁目発の小樽駅前方面最終便は20時8分なので注意ですね(2024年時刻表より)。
例年、踊りは20時頃から始まっていましたが、今年は開始が19時頃からとなっています。ただ、いつも終盤に向けて盛り上がってくるので、ついつい遅くまで見入ってしまうんですよね。
以上、高島の地に受け継がれる伝統行事、高島越後盆踊りの様子でした。
※Instagram:高島越後踊り保存会(@takashima_echigo)
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※Facebookページ:高島越後盆踊り保存会
※そうそう、多くのお客さんが来場するとなると、もう少し詳しいタイムテーブルや帰りのバスの案内(直前にSNSでありましたが)などのアクセス情報が事前にあるといいと思うのですがどうでしょうか。
※以下は高島越後盆踊りの行事について、小樽市のHPからの引用です。
高島地区は古くから漁業で栄えた地域であり、本州からの移住や往来が盛んに行われました。特に、津軽地方と新潟県北蒲原郡紫雲寺(現在の新発田市)からの移住者が多く集まり、その土地の文化・風習が持ち込まれました。
高島越後盆踊りの行事は、紫雲寺出身者が伝えた、盆踊りを中心にした盂蘭盆会(うらぼんえ)の行事です。
高島越後盆踊りの特徴は、近代以前の盆踊りの形態を残していることや、踊りは二つの形態のものを一つの流れとして交互に行うことなどがあります。現在も地域に根差した伝統行事として、「高島越後踊り保存会」を中心に地元の人々の手によって連綿と保存・伝承されています。
高島越後盆踊りの行事 | 小樽市
※参照:高島越後盆踊りの行事 | 小樽市
※関連ニュース
・小樽市無形民俗文化財・高島越後盆踊り8/18まで(小樽ジャーナル)
・小樽市指定無形民俗文化財『高島越後盆踊り(8/16~18 高島公園)』開催のお知らせ ※高島子供盆踊り同時開催 | 小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」
・2024年7月2日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
・2024年5月29日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
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※昨年の様子です。
・高島の地に受け継がれる「高島越後盆踊り」が開催されました(8月18日~8月20日)(2023年)
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