建物についてあまり紹介されることのない堺町通りの歴史的建造物「旧広海二三郎商店(現 おたる瑠璃工房)」
観光客でいつも賑わっている堺町通りには、石造の古い建物を活用した店舗がたくさんあり、中には小樽市の歴史的建造物に指定されていて、あちこちで紹介されている建物も多いんですよね。
ただ、こちらの堺町通りの中ほどにある石造の建物は、見るからに歴史がありそうな割には、あまり建物の紹介をされることがないかもしれません。
旧広海二三郎商店(現 おたる瑠璃工房)
古く趣ある石造の建物に、お店の青い看板が印象的なこの建物は、現在はアクセサリー専門店の「おたる瑠璃工房」の店舗で、かつては旧広海二三郎商店の事務所として、明治44年(1911年)以前に建てられたものです(正確な建設年は分からないようです)。
という私も、最近までこの建物のことはよく知らなかったのですが、小樽市の歴史的建造物には指定されてないものの、外観を見ての通りになかなか歴史のある建物なんですね(参考資料は文末に)。
広海二三郎といえば、石川県加賀市瀬越町出身の北前船主で、小樽の発展に大きく寄与した商人ですが、北運河の端に建つ旧広海倉庫でその名前を聞いたことがあるという方も多いかもしれません。
また、住吉神社の大鳥居を、同じく北前船主の大家七平とともに明治32年(1899年)に寄進したことでも知られています。
現在のおたる瑠璃工房の建物が、旧広海二三郎商店という歴史的背景がある建物だったというのは最近知ったわけですが、もうちょっとあちこちで紹介されていてもいいと思うのですが、なんであまり見かけないんだろう…
※参考にさせていただいたのは、こちらです。
・「おたる案内人テキストブック」小樽観光大学校運営委員会編
・小樽チャンネルMagazine Vol.17(「二、北前船主がつくった石造倉庫」より)
※小樽チャンネルMagazineは、小樽チャンネルのサイト内でも掲載されてます。
・小樽チャンネルマガジン | 小樽チャンネル
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