ニュースより/保存修理工事中の旧日本郵船(株)小樽支店の維持管理に指定管理者制度を導入
少し前のニュースからですが、現在、大規模な保存修理工事を行っている小樽市が所有する国指定重要文化財の旧日本郵船(株)小樽支店の維持管理について、市教委が2025年度から指定管理者制度を導入するというニュースがありました。
2024年6月22日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄に掲載されていました。
現行の業務委託から切り替えるとのことですが、これによって、施設の利活用やイベントの開催などで指定管理事業者の自由度が高くなるとのことです。
これまでの業務委託では、事前に取り決めた契約通りの業務を行うことが原則で、活用において柔軟な対応は制度上難しかったそうで(観光施設としての活用は見学中心)、それがイベントや講演会などの開催ができるようになるんですね。
指定管理者制度の導入において、国指定文化財などの管理実績のある事業者の選定が可能になる点もメリットのひとつになるそうです。
ニュースによると、指定管理者いついては、10月に有識者らによる選考委員会を開くなどして、年内に事業者を決める方針とのことで、その説明会も8月8日に開催されています(非公開で3社・団体が出席)。
説明会開催のニュースは2024年8月9日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄に掲載されていて、それによると指定期間は2025年4月1日から3年間。公募の受付は9月2日〜18日になっています。
国指定重要文化財の旧日本郵船(株)小樽支店は、1904年(明治37年)着工、1906年(明治39年)10月に落成した、工部大学校造家学科(現東大工学部)第一期生の佐立七次郎の設計による、石造2階建ての小樽を代表する歴史的建造物です。1955年に市に譲渡された後、1969年に重文に指定されています。
一般公開していた旧日本郵船(株)小樽支店は、工事のために2018年11月から長期休館となっているんですよね(実際の工事は2020年(令和2年)7月から)。
春のニュースでは、保存修理工事の完了は当初の計画より1年半遅れて、2025年(令和7年)1月となる見通しで、一般への再公開は2025年5月頃になるとのことでしたが、今回のニュースで一般公開は2025年4月にも再開できる見通しと報道されています。
※工事の遅れなどについては、こちらの記事でどうぞ。
・ニュースより/旧日本郵船(株)小樽支店の大規模保存修理工事の完了がさらに遅れて、一般への公開は早くても2025年5月頃に
この旧日本郵船小樽支店を近年力を入れている北運河地区の観光拠点として、さらにアピールしていきたい考えということで、この重厚でとても素敵な建物が有効に活用してもらえるようになるといいですね。
※重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店の指定管理者を募集します | 小樽市
※参照ニュース:2024年6月22日・8月9日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
※参考:指定管理者による管理を行っている公の施設 | 小樽市
【関連記事】
・ニュースより/旧日本郵船(株)小樽支店の大規模保存修理工事の完了がさらに遅れて、一般への公開は早くても2025年5月頃に(2024年)
・保存修理工事中の旧日本郵船(株)小樽支店の覆いが外れて久しぶりに歴史ある重厚な姿を見せてくれています(2023年)
・旧日本郵船(株)小樽支店の保存修理工事の現場見学会に参加してきました」(2022年)
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