平磯岬の高台の高級旅館「銀鱗荘」の敷地内に建つ「小樽八名所」の石碑
平磯岬の高台に建つ高級旅館「銀鱗荘」の敷地内に「小樽八名所 銀鱗荘」と書かれた石碑が建っています。
※写真撮影がだいぶ前の5月22日なのでご了承を(ツツジの季節でした)。
この小樽八名所については、以前(2020年)小樽市総合博物館運河館で「魅力再発見!小樽八景・八名所」というトピック展が開催され、そこで紹介されていたんですよね。
※その時の記事がこちら:小樽市総合博物館運河館でトピック展「魅力再発見!小樽八景・八名所」開催中!!
小樽八名所は昭和27年9月の北海タイムスに掲載された、景勝地投票として一般からの投票によって選ばれた小樽の名所で、その際に小樽八名所選定記念の石碑が建てられているんですね。
ここ銀鱗荘に小樽八名所選定記念の石碑が残っているというのは、小樽情報をX(旧Twitter)を中心に個人で発信する小樽アオバト情報局さん(@otaru_aobato)のツイートで知ったのですが、ここには何度か訪れていたもののこれまで気づきませんでした。
ちなみに小樽八名所の順位は1位から天狗山金毘羅、オタモイ、手宮観光地ライン、五百羅漢、銀鱗荘、豊楽荘、小樽公園、松山逍遥道路となっていて、このうち手宮観光地ライン」(手宮公園内)と小樽公園、そして天狗山金毘羅の石碑については、このブログでも紹介しました。
そして、今回のこの銀鱗荘の石碑が4箇所目となるんですが、現在のところ、私の方ではそれ以外のスポットについては、石碑は確認できていません(もうないかもしれませんしね)。
石碑の裏は今回は位置的に確認できなかったのですが、他の石碑には「昭和二十七年九月四日 選定 小樽市 北海タイムス社」と書かれています。
銀鱗荘は平磯岬の高台に建ち、その豪華さがひときわ目を引きますが、もともとこの場所にあったわけではなく、鰊漁で財を成した猪俣安之丞の邸宅として、余市町に明治33年(1900年)に建てられた鰊御殿です。
現在地に移築されたのは昭和13年(1938年)のことで、ちょうどその頃進められていた東小樽(現在の桜町一帯)の宅地計画の一環として、地域発展の核となるようにと移築されたそうです。
ちなみに当時、猪俣邸を買い取ったのが北海ホテルで、この移築は北海ホテルの創業20周年記念事業だったそうで、料亭旅館の銀鱗荘として翌昭和14年に開業してます。
2018年からの所有者は、家具・インテリア製造小売り大手のニトリとなっていて、2023年(令和5年)には旅館施設の「銀鱗荘旧本館」(旧猪俣家住宅)と隣接する「グリル銀鱗荘」(旧北海道水産記念館)が国の登録有形文化財となっています(参照:銀鱗荘(旧本館/グリル銀鱗荘) | 小樽市)
ということで、銀鱗荘にもあった小樽八名所の石碑についてでした。
【関連記事】
・松ヶ枝の「天狗山 金毘羅大本院」の境内に建つ「小樽八名所」の石碑
・小樽公園の見晴台に建つ「小樽八名所」の石碑
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・小樽市総合博物館運河館でトピック展「魅力再発見!小樽八景・八名所」開催中!!
・ニュースより/平磯岬の高台に建つ銀鱗荘(旧猪俣邸)が国の登録有形文化財に〜国の文化審議会が文部科学大臣へ答申
・ニュースより/ニトリが小樽の高級旅館の銀鱗荘を取得
・平磯岬の高台に建つ豪華な銀鱗荘は歴史的建造物の旧猪俣邸
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コメント
小梅様。私の現住地では昨日の最高気温が37℃を超え、今日は39℃が予報されています。今月に入ってからの、チベット高気圧の張り出し、太平洋高気圧からの暖気の流れ込み、フェーン現象などによる一時的な現象だと思いますが、これから先のことが思いやられます。
小樽八景、以前の貴ブログでも取り上げてらっしゃいましたよね、楽しく拝見しました。「手宮観光地ライン」は気になる所ですが、確か詳細は不明ということだったと記憶しています。「豊楽荘」は消防署とミルクプラントの間にあった、結婚式などによく使われていた料亭ですよね。子供の時分に何度も行ったことがあります。子供心にも美味しい料理が出されていました。「松山逍遥道路」というのは、初めて知りました。
このように見て行くと、「知っているようで知らないこと」が、身の回りには沢山あるのだ、ということを今回の記事で改めて認識できました。
投稿: 小樽望郷 | 2024年7月 8日 (月) 09時20分
小樽望郷さん。こんばんは。
うわ〜、39℃…。無理です。こちらも近年、気温が高くなって暑くはなってますが、そこまで暑いのはきついですね。お身体に気をつけて過ごしてください。
小樽八名所については以前も取り上げましたが、ちょっと面白いですよね。
そうなんです、「手宮観光地ライン」は手宮公園内の道路をそう呼んでいたのでしょうかね。
そうそう、豊楽荘はミルクプラントの下でしたね。結婚式で使われていたのは私も記憶があります。
松山逍遥道路は旭展望台への道路のことのようです。
本当に、知っているようで知らないことがまだまだあって、小樽歩きもまだまだやめられませんね(笑)
投稿: 小梅太郎 | 2024年7月 9日 (火) 03時07分