令和6年度オタモイ地蔵尊例祭が6月22日にオタモイの駐車場の広場で開催されました〜地蔵堂の維持管理が今後の課題
令和6年度(2024年度)オタモイ地蔵尊例祭が、6月22日(土)にオタモイの駐車場の広場で行われました。
時間は13時からで、主催はオタモイ地蔵尊例祭実行委員会です。
駐車場に祭壇を設けての例祭は昨年に続いての開催で、今年は三十数名が参加されていました。
ご存知の通り、オタモイ地蔵尊が安置される海岸沿いの地蔵堂へ向かう遊歩道は落石が相次ぎ、2006年(平成18年)の土砂崩れによって遊歩道は閉鎖されて、以来現在も立ち入り禁止で通行止めになっています。
それで、オタモイの駐車場の広場で臨時祭壇を設けての開催となっています。
もともと明治から昭和にかけて子宝地蔵として全国から信仰を集めていたオタモイ地蔵尊は、堂守の村上洋一さんが現地に住んで維持管理を行っていたのですが、その村上さんが2022年に亡くなり、以来管理者が不在となり、その維持管理が課題となっています。
ここオタモイ地蔵尊については、小樽商科大学客員研究員の高野宏康先生が周辺の地蔵尊と合わせ研究対象としていて、各新聞紙上などでその状況について語られているのをいつも興味深く拝見しているのですが、管理者がいなくなり、冬の雪の影響などで老朽化した地蔵堂があと何年もつか、といった状況だそうです。
その高野先生やオタモイ地区の住民、塩谷桃内まちづくり推進委員会などが、昨年(2023年)6月にコロナ禍で中断していた例祭を駐車場で開いたんですね。
コロナ禍前の2019年までは、6月と9月の2回、堂守によって例祭が開かれていたそうです。なので昨年の例祭は4年ぶりだったんですね。
オタモイといえば、昭和初期に龍宮閣などで知られるオタモイ遊園地が道内有数の観光施設として賑わったことはよく知られていますが、遊園地をこの場に作った理由の一つが、オタモイ地蔵尊だったといわれているんですね。
現在、ここオタモイ海岸の観光スポットとしての再開発の話が進んでいますが、地蔵堂の維持管理についてはそれとはまた別で、というかより急を要する課題でもあるかもしれません。
今後あと何年もつかといった状況の堂守のいなくなったオタモイの地蔵堂については、移転を含めた今後の対応を考えていかないといけないようです。
この日は例祭の後、高野先生による講演会、そして情報交換会が14時半〜16時で塩谷サービスセンターを会場に行われたのですが、すいません、残念ながらそちらは参加できませんでした。
ということで、令和6年度オタモイ地蔵尊例祭が6月22日にオタモイの駐車場の広場で開催されました。
個人的にはこの素晴らしい景観の中にオタモイ地蔵尊がその地に残され、その上でオタモイがオタモイらしいままで整備されていくといいのにな、と思っているのですが、それはなかなか簡単ことではないですよね。
※この日は天気が曇りでガスってましたが、なんだかオタモイ海岸がより神秘的な景観を見せてくれていました。
※令和5年度オタモイ地蔵尊例祭公式FB | Facebook
※関連ニュース
・全国から信仰を集めた小樽の「子宝地蔵」、存亡の危機…断崖中腹で堂守も不在 : 読売新聞
・2024年5月17日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄(傷みが進むオタモイ地蔵尊)
・2024年1月30日・31日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄(どうなるオタモイ地蔵尊 上・下)
※昨年の例祭のニュース
・小樽・オタモイ地蔵尊で堂守なき例祭 4年ぶり参加者募り、全道から40人 管理者の村上さん22年死去:北海道新聞デジタル
※オタモイ海岸オタモイ地蔵尊までの遊歩道の立入禁止について | 小樽市
【関連記事】
・夕日に染まるオタモイ海岸を眺めてきました
・ニュースより/「オタモイ遊園地」跡の再開発の可能性を検討する小樽商工会議所が初の現地視察
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コメント
最後の「オタモイらしいままで整備」に同感です。
アウトドアアクティビティのようなものはここには不似合い…と思ってしまう私は頭が凝り固まっているのでしょうか。
投稿: オタモイ好き | 2024年6月24日 (月) 22時49分
オタモイ好きさん、こんにちは。
もちろん、この地を整備して維持していくためには色々とあるのでしょうが、この素晴らしい景観のオタモイがオタモイらしいままに、と思ってしまいます。
いえいえ、決して頭が凝り固まっているということはないと思います。
投稿: 小梅太郎 | 2024年6月26日 (水) 12時12分