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2023年9月18日 (月)

ニュースより/PCB除去のため解体予定だった小樽市総合博物館の電気機関車2両が車両を残せる見通しがたち展示再開へ

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少し前のニュースですが、解体されて廃棄方針だった、小樽市総合博物館本館屋外展示されている電気機関車ED75 501」と「ED76 509」の2両が、一転して来年(2024年)4月以降に展示が再開できるというニュースがありましたね。

ニュースは、2023年8月30日付北海道新聞朝刊第3社会欄、及び8月31日付小樽・後志欄に掲載されていました。

まず最初6月に、その電気機関車「ED75 501」と「ED76 509」の2両の変圧器に、有害な高濃度ポリ塩化ビフェニル(PCB)が含まれるため、この2両が解体される方針というニュースがあったんですよね。

で、7月には早くも解体が始まって、これはすぐになくなってしまうんだろうな、と思っていたんですが、作業を進めたところ、除去に伴う解体箇所が想定より少なく、車両を残せる見通しがたって、展示が再開できることになったんですね。

ちなみに、ブログでも取り上げましたが、変圧器などの有害なPCBが含まれることが判明した「ED75 501」と「ED76 509」の2両ですが、当初は処理するためのスペースの確保が難しく、また、屋外展示で金属の腐食が進み該当する部品だけを取り出す作業も難しいとのことで、解体することになったんですよね。

それが、ニュースによると、まずJR北海道の準鉄道記念物に指定されている貴重なED75は、天井部分から解体作業を進めて、側面の外観部分を残す手法を選択したところ、結果として天井や台車部分を除く車両外観の多くを残せることになったのだそうです。

一方、ED76については、暖房機器に含まれるアスベストの除去が難しく、全体の保存は断念して、運転台を含む車両前部を展示することになるそうです。

なお、現在小樽市総合博物館本館の当該車両の周囲は、それぞれ作業のために柵が設けられて立ち入り禁止になっているので、見学はできません(他にもホーム縁石崩壊、テラス床面の崩壊、歩行者用通路面の陥没などが発生して、立入規制が設けられているようです)。
※参照:屋外展示場における立入制限について | 小樽市

「ED75 501」の展示場所は、屋外に出て右側ずっと奥です。
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ED75は1963年から製造された電気機関車で、その中で「ED75 501」は道内鉄道の電化に伴い試験用に1966年に1両だけ製造された特別仕様車とのことです。1986年に引退していて、2010年にはJR北海道の準鉄道記念物に指定されているんですよね。

こちらが展示中の「ED75 501」(2023年7月撮影)。
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「ED76 509」は屋外に出てすぐ左に展示されています。
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ED75の改良型となるED76は、道内電化後の主力電気機関車として、1994年まで現役で使われたそうです。

こちらが展示中の「ED76 509」(2023年7月撮影)。
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ということで、当初のニュースで解体が決まってからも、鉄道ファンから解体反対の声が上がっていたようですので、まずは車両が残せて、展示が再開できるようになってよかったですね。

ただ、ニュースにもあったのですが、ここ本館では多くの車両を屋外展示していて、金属の腐食が進んでいるため、市としても今後の車両の展示方法のあり方に課題を残すことになっています。

※関連ニュース
2023年8月30日付北海道新聞朝刊第3社会欄
2023年8月31日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄

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【本館の入館料・休館日について】
※見学には入館料が必要です(本館は現在、夏期料金)。
一般400円、高校生・市在住の70歳以上の方200円、中学生以下無料。
※その他、運河館との共通入館料や団体割引などの詳細は、小樽市HP内の「開館時間・休館日・入館料 | 小樽市」で確認してください。
※開館時間:9:30〜17:00
※本館の休館日:火曜日(祝日の場合は翌平日)

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