小樽市指定歴史的建造物の「旧遠藤又兵衛邸」が4年ぶりに一般公開(5月28日まで)
富岡町にある小樽市指定歴史的建造物の「旧遠藤又兵衛邸」が、4年ぶりに一般公開されています。
2023年の公開期間は、5月21日(日)から始まっていて5月28日(日)までです。
公開時間は10:00~15:00までで、終了時間がやや早めなので注意です。見学は無料です。
旧遠藤又兵衛邸の場所は、小樽警察署前の坂をもう少し上った右で、道路沿いの長い塀と立派な門がすぐ目に止まります。
建物を所有する立正佼成会小樽教会が毎年公開してくださっていたのですが、2020年からコロナ禍で公開を中止にしていたので、今年の公開は4年ぶりになるんですね。
私も毎年のように見学に行っていたので(なので、毎年同じような投稿になってしまってましたが)、4年ぶりということで、久しぶりの見学を楽しみにしていたんですよね。
では、今回も以前と同じような投稿になりますが、旧遠藤又兵衛邸の様子です。その前に久しぶりなので、まずは旧遠藤又兵衛邸についてですね。
旧遠藤又兵衛邸について
旧遠藤又兵衛邸は、明治35年(1902年)建築の海産物卸商で富を築いた秋田出身の遠藤又兵衛の邸宅で、小樽市指定歴史的建造物に指定されているほか、平成7年には小樽市都市景観賞も受賞しています。
小樽市指定歴史的建造物ということで、小樽市HP内に建物概要の記載があるので、引用させていただきますね。
この建物は、海産物卸商で富を築いた遠藤又兵衛の邸宅でした。
邸宅は、小樽港を望む高台にあり、木造瓦葺き下見板張りの武家屋敷を思わせる豪壮なつくりで、和風を基調としながらも玄関脇の応接間に大きな三面のベイウィンドウを付けた和洋折衷住宅です。
また、重厚な門・塀には鷹などの飾り瓦が付き、全体的に良く調和のとれた建物といえます。
小樽市指定歴史的建造物 第4号 旧遠藤又兵衛邸 | 小樽市
洋風の応接間を持つ和洋折衷の木造平屋建てで、まずはその門が立派です。
和風の門をくぐると、玄関右脇の三面の窓がついて張り出た、白い下見板張りの洋室(応接間)が目に止まります。
見学に訪れると、玄関に受付があるのですが、そこで日本語・英語・中国語併記のパンフレットがもらえて、そこに遠藤又兵衛氏と邸宅について、詳しく書かれているので参考になります。
それによると、美しい庭園に囲まれたその豪邸は、「小樽御殿」の名で知られる邸宅だったそうで、遠藤又兵衛の財力を使って、木材は全て本州から取り寄せ、釘を使わず、3年の歳月をかけて作られた大豪邸だったとのことです。
ただし、現在残っているのは、かつての建物のうちの正面部分のみで、建物内に入ってすぐに模型が展示されているのですが、それで当時の様子を伺うことができます。もともとは現在の建物の裏にさらに広間や蔵があったそうです。
旧遠藤又兵衛邸の建物内の様子
では、旧遠藤又兵衛邸の建物内部の写真を掲載していきますね(2023年5月24日撮影。撮影許可をいただきました)。
玄関入ってすぐの展示です(先ほどの模型もここに展示されてます)。
和室が素敵ですね。
おわりに
ということで、4年ぶりに公開された旧遠藤又兵衛邸を見学してきました。
現在残っているのが、かつての建物の一部とはいえ、内部を見学していると豪邸だった頃をうかがわせますね。
小樽市指定歴史的建造物の「旧遠藤又兵衛邸」の一般公開は5月28日(日)までですので、興味のある方は、見学に行ってみてはいかがでしょうか。あっ、公開時間が15時までとやや早めなので注意ですね。
【関連記事】
※4年前の2019年の記事です。
・小樽市指定歴史的建造物の「旧遠藤又兵衛邸」が今年(2019年)も一般公開中です(5月26日まで)
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コメント
小梅様。旧遠藤又兵衛邸は実家の近くなのですが、なぜかこれまで一度も見学する機会がないままなのです。縁側を贅沢に取った造りで、各和室の佇まいも、襖や床の間、書院などがあって落ち着いた雰囲気ですね。また玄関脇の洋間のデザインもお洒落で、洋の部分は少ないようですが和洋折衷の建築様式が興味深いです。その頃の耐震設計や構造に強く興味を惹かれます。第3埠頭の整備も気になるところですね。第一管区海上保安本部の外壁は新装なって随分と年月が経ち、私たちの目にも馴染んできたようです。懐かしいのは観光船乗り場です。竣工して60年以上経つんですね。昔はそのターミナルの直ぐ隣で、お盆には灯籠流しをしていました。流石に老朽化して痛々しい感じがします。千島海溝や日本海溝を震源とする巨大地震の揺れを考えると、やはり改築修繕は不可欠ですよね。
投稿: 小樽望郷 | 2023年5月25日 (木) 14時40分
小樽望郷さん、こんばんは。
旧遠藤又兵衛邸の一般公開がいつから行われているかは分からないのですが、昔は公開していなかったかもしれませんね。
外観も建物内も本当に落ち着いた雰囲気で素敵なんですよね。
そうですね、洋の部分は応接間だけのようですが、他と調和していて興味深いですね。
第3ふ頭も気になりますよね。ずいぶんと年月の経つ観光船乗り場も新しくなるようで、周囲の景観もガラッと変わりそうで、楽しみにしています。
投稿: 小梅太郎 | 2023年5月26日 (金) 02時03分