ニュースより/住ノ江の火の見やぐらが保存されることに
少し前のニュースからですが、一旦、解体方針が決まったものの、住民有志が保存に向けて動きだしていた住ノ江の火の見やぐらが、解体を免れ、保存されることになった、というニュースがありました。
2022年5月21日付北海道新聞夕刊に大きく掲載されていました。
その経緯ですが、老朽化が進んで、倒壊の恐れも心配されているこの火の見やぐらは、近年は利用はされておらず、所有する市消防団第6分団では、費用負担の面からも保存・維持は困難と判断して、7月頃にも解体する方針を一旦決めたんですよね。
※関連記事:ニュースより/住ノ江の火の見やぐらが老朽化で解体へ!?
これを受けて、市民ら有志8人が3月下旬に保存に向けて「小樽住ノ江の火の見櫓をまもる会」を設立しました。
※関連記事:ニュースより/解体方針の住ノ江の火の見やぐらを住民有志が保存に向けて動きだす
歴史的にも火の見やぐら自体が現在では珍しく、さらにこの住ノ江の火の見やぐらは戦前に完成し、戦時中の金属供出を免れた鋼鉄製という点でも珍しく、見張り台に残る半鐘も貴重とのことなんですね。
そして今回、ニュースによると、会が無償で譲り受け、管理することになったそうで、将来的には、地域遺産として守り伝えようと、国の有形文化財登録を目指す動きも始まったそうです。
この火の見やぐらは、鋼鉄製で高さ14mで、地域の目印にもなっていて、ブログでも何度か取り上げているんですよね。
1927年(昭和2年)建設(2009年発行の小樽市住ノ江町会創立100周年記念誌に記載とのこと)で、1986年に住之江会館の建て替えに伴い、約10m移動して現在の場所となったそうです。
もちろん、保存費用の捻出などの課題はあり、補助金やクラウドファンディングによる資金調達につなげようと、国の登録有形文化財に申請するよう、市に働きかけたい考えとのこと。
ニュースによると、実際に、登録有形文化財となった火の見やぐらは、全国に7基あるそうです。
具体的な保存費用の確保などはこれからですが、まずは保存の方向で決まったということで、順調に活動が進むといいですね。
※関連ニュース:2022年5月21日付北海道新聞夕刊一面
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コメント
小梅様。住ノ江の火の見櫓、懐かしいです。保存が決まって、取り敢えず解体が回避されて良かったですね。後は御指摘のように費用を中心とした維持・活用問題ですかね。既に登録有形文化財の指定を受けている七基の火の見櫓の関係者と意見交換するなどして、課題解決の為の手がかりを得られると良いですね。またその七基の火の見櫓と協同で「全国火の見櫓サミット」のようなものを開催して、保存後の活用方の意見交換や有形文化財登録の地ならしとか為さるのはどうでしょう。
投稿: 小樽望郷 | 2022年6月 2日 (木) 22時14分
小樽望郷さん、こんばんは。
本当に、解体が回避され、保存の方向で決まってよかったです。
確かに、すでに登録有形文化財となっている火の見やぐらについては、保存活動や維持管理について、参考になることがたくさんあるでしょうね。
なるほど、全国火の見櫓サミット!!
今後、なんらかの交流を持つことができるといいですね。
投稿: 小梅太郎 | 2022年6月 3日 (金) 01時00分