小樽美術館で特別展「小樽の能楽~旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界」が開催中(7月10日まで)
市立小樽美術館では現在、特別展「小樽の能楽~旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界」が、2階企画展示室で開催されています。
会期は2022年5月14日(土)~7月10日(日)までで、開館時間は9:30〜17:00(入館は16:30まで)です(休館日は毎週月曜日)。
小樽には現在、小樽市指定歴史的建造物でもある旧岡崎家能舞台が、小樽市公会堂に隣接して建っています。
旧岡崎家能舞台は、小樽の商人・岡崎謙が大正15年(1926年)に入船町の自宅中庭に建てたもので、後に舞台部分を切り離して市に寄贈、昭和36年(1961年)に旧小樽区公会堂とともに小樽公園内の現在地に移築されています。格式にのっとったこの能舞台は、東北以北唯一のものといわれているそうです。
※参照:小樽市指定歴史的建造物 第12号 旧小樽区公会堂・旧岡崎家能舞台 | 小樽市
※現在、小樽市公会堂に隣接する小樽市能楽堂(旧岡崎家能舞台)が夏季公開中です(9月4日まで)。併せて見に行くといいかもしれませんね。
で、小樽の能楽文化を紹介するこの特別展では、岡崎家ゆかりの品々として多彩な装束・謡本・扇子類、駒木定正氏による能舞台の建築模型・設計図、さらには能面作家の外沢照章氏制作の様々な能面などを展示しています。
また、旧岡崎家能舞台の再建を目指し、小樽の能楽文化を広めるために様々な活動をしている、この特別展を共催する「旧岡崎家能舞台を生かす会」を立ち上げた、前会長の故三ツ江匡弘氏の活動も紹介しています。
以下小樽市HP掲載の開催趣旨からの引用です。
小樽はもとより北海道に能楽文化を根付かせる原動力となった歴史的能舞台「旧岡崎家能舞台」にちなみ岡崎家ゆかりの品々、多彩な装束、謡本、扇子類と、駒木定正氏による能舞台の建築模型・設計図、外沢照章氏制作の能面の数々を展覧。
あわせて、小樽に能楽を根付かせた岡崎謙氏の業績とその心を現代に伝えようとした三ツ江匡弘氏の活動を紹介いたします。
特別展 小樽の能楽~旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界 | 小樽市
ということで、小樽美術館で開催中の特別展「小樽の能楽~旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界」についてでした。小樽にはこういう文化も根付いていたんですよね。
※当特別展の見学には入館料が必要です。
観覧料:一般700円、高校生・市内高齢者(70歳以上)350円、中学生以下・障がい者無料。
※団体料金、文学館との共通観覧料など、詳しくはこちら:特別展 小樽の能楽~旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界 | 小樽市 ※当特別展の講演会などの関連事業は終了しています。
※参考
・小樽の能楽―旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界開催(小樽ジャーナル)
・2022年5月23日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
・市立小樽美術館…「小樽の能楽~旧岡崎家能舞台と能面・装束の世界」に行ってきました(6/5) | 小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」
※その他の関連ニュース
・小樽の能楽関連事業 能面展示替え解説会開催(小樽ジャーナル)
・市立小樽美術館…「能面作家・外沢照章 公開展示替え・解説会」に行ってきました(6/11) | 小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」
・2022年6月7日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄(旧岡崎家能舞台を生かす会会長・遠藤友紀雄さん)
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コメント
小梅様。小樽での能楽の歴史や関わりを知る貴重な機会ですよね。こちらでは国立劇場や国立能楽堂があって、その気になれば鑑賞も容易です。しかし他の諸県では、そう言う機会も少ないでしょうから、能楽その他の伝統芸能のお好きな方には、悩みの種だと思います。歌舞伎以外の伝統芸能は、後継者問題も含めて、現在の日本では支援者も少なく、維持存続が大変だと聞いてます。東京以外の地域で育むのも一つの新しい活路になるかもしれないですよね。小樽でそう言う取り組みが為されると良いと思います。
投稿: 小樽望郷 | 2022年6月18日 (土) 17時02分
小梅太郎様、小樽望郷様
こんにちは。太郎さん、お能を取り上げてくださりありがとうございます!祖父がお能を楽しんでおりましたので嬉しく思っております。後継者の件は小樽望郷さんの仰るとおり大変だと思います。例えお能にご縁のなかった方々にしても、お能の謡を耳にされたら、ご興味を持たれれるのではないかしらと思っております。
投稿: know the moon | 2022年6月18日 (土) 17時53分
Know the moon 様。お祖父様が能を嗜んでいらっしゃったのですね❗私は嗜むのではないのですが、能楽の舞台衣裳が好きで、松屋本店で開催された能楽の衣装展に足を運び、感銘を受けました。伝統芸能だけではなく、伝統技能その他の職人の世界も後継者不足が危機的状況にあることは憂慮すべき社会問題だと、個人的には考えています。もし自分が今、大学4年ならば企業なんかには目もくれず、職人の世界に飛び込んでいくと思います。
投稿: 小樽望郷 | 2022年6月18日 (土) 19時30分
小樽望郷さん、こんばんは。
そうですね。こういう展示は、小樽にもかつては能楽文化が根付いていて、その歴史が今も残っている、ということを知るいい機会ですよね。
確かに、都心に比べて、地方は伝統芸能の触れる機会は、なかなかないですものね。
なるほど、後継者問題など、維持存続も大変なのですね。
ですとなおさら、小樽に残るこの歴史を大切にして、こういった活動を通して、市民に触れる機会が増えるといいですね。
know the moonさん、こんばんは。
なんと、お祖父様が能を嗜まれていたのですね。
伝統芸能は、なかなか触れる機会がないですが、確かに、小樽であれば、実は身近にあるので、これまで縁がなくても、今回のような知る機会があれば、興味を持つきっかけになりますね。
投稿: 小梅太郎 | 2022年6月19日 (日) 23時50分