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2022年3月21日 (月)

竜宮通り沿いにあった北進製器の趣ある古い建物がなくなっていました【情報提供】〜北進製器と建物について

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2012年4月撮影

小樽の街を散策していると、あちこちに気になる古い建物が残っているのが目に止まります。

その多くは、建物の歴史や背景などは分からないのですが、民家ではない、店舗や社屋などの建物については、その建物の様子だけでもこのブログで掲載したりもしています。

そんな建物うちの一つが、竜宮通りを海側に向かって、色内大通りとの交差点を過ぎた先の左手に、以前から気になっていて、ブログにも取り上げたことのある、北進製器株式会社の建物、だったのですが…
気になる建物/北進製器株式会社のなんだか可愛くて味わい深い建物

もうありません…

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実は、少し前なんですが、読者さんから、ここの北進製器の建物が取り壊されていますと情報をもらったんです。

で、見に行くと、確かに北進製器の建物はもうすっかりなくなってました(写真は2022年1月19日撮影)。

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どうやら昨年(2021年)3月で、会社は無くなっているみたいなんですよね(登記簿が閉鎖)。なので、建物も解体されてしまったのでしょうかね。

木造の歴史を感じさせる建物で、2階の窓枠などが洋風でとても印象的な趣ある建物だったので、なくなってしまったのは、ちょっと残念ですね。

2015年12月撮影
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ところで、この北進製器の建物については、以前ブログに掲載した時は詳細が分からなかったのですが、実は小樽チャンネルマガジン2018年1月号Vol.26の小樽れっけんのコーナーで取り上げられていて、とても詳しく紹介されているんです(さすがです!!)。

そこで、当ブログでもその内容を引用させていただき、かつてあった北進製器の建物の記録として、ここに書き留めておきたいと思います。

北進製器と建物について

※参照:小樽チャンネルマガジン2018年1月号Vol.26「小樽れっけん」

まず、北進製器株式会社ですが、北海製罐の子会社・昭和製器の関連会社で、ここはその工場、北進製器株式会社第二工場だったそうです。缶製造の会社だったんですね。

木造2階建ての建物の建築年は、明らかではないけど、明治期と言われています。

2012年1月撮影
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昭和38年(1963年)4月から、北海製罐の関連会社である小樽錻力工業有限会社がこの建物を使用しはじめ、昭和44年(1969年)9月に小樽錻力工業と小樽プレスが統合して、同和器工有限会社に社名を変更。そして、平成17年(2005年)に北進製器に社名を変更しています。

この建物の2階は、かつては事務所としても使われていたとのことですが、平成29年1月に近くに移転していたそうです。

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洋風の窓枠の緑と屋根の赤色が印象的ですね。

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2012年1月撮影
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ちなみに、ここの北進製器株式会社第二工場では、六花亭の缶や小樽の銘菓・澤の露本舗の水晶あめ玉「澤の露」のお馴染みの黒い缶もここで製造していたそうですよ。

おわりに

古く趣ある建物が、人知れず姿を消してしまうのは、なんとも寂しいですが、わずかですがブログに書き残すことができました。

2016年1月撮影
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ということで、解体されていた、北進製器の建物についてでした。

※情報提供をありがとうございました。

※参考:ホッカンホールディングス株式会社

(左手に北進製器。2016年1月撮影)
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小樽のなくなった建物」カテゴリの記事

コメント

小梅様。北進製器の建物は印象に残っています。小学生の時に夏休みの図画の課題として、この建物を写生しました。北進製器の近くに谷本靴店と、その少し先に高橋皮膚科がありましたけど、もう高橋皮膚科は無いですよね。同病院の息子が友達で、京都大学医学部に進学して、今は琉球大学医学部皮膚科の教授してます。昭和製器はまだあるのですか?

投稿: 小樽望郷 | 2022年3月21日 (月) 21時48分

小樽望郷さん、こんばんは。
北進製器の建物には、そのような思い出があったのですね。建物がとても印象的ですものね。
すいません、谷本靴店と高橋皮膚科については、ちょっと分からないです(ご友人の経歴については、個人情報にもなるので、あまり詳しく書かない方がいいかもしれませんね)。
昭和製器はあります!!

投稿: 小梅太郎 | 2022年3月22日 (火) 01時07分

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