木々に囲まれた自然の中、階段を流れ落ちてくるその様子がお馴染みの奥沢水源地の階段式溢流路(いつりゅうろ)、通称・水すだれ。その水すだれを正面から見ることのできる水管橋が、今年も一般開放中です。
令和3年(2021年)度の奥沢水源地水管橋の一般開放は、4月24日(土)から始まっていて、秋の11月3日(水・祝)までとなっています。
開放時間は午前10時から午後4時までで、現地の天候状況などによっては、一般開放を中止して、水管橋を閉鎖する場合があるとのことです。
※参照:令和3年度奥沢水源地水管橋の一般開放について | 小樽市
その水すだれの様子は毎年見に行っていて、毎年、投稿しているのですが、今年も先日見に行ってきました。なので、今年も(ほぼ例年と同内容ですが)投稿しますね。
(こちらがその水管橋)
奥沢水源地の場所ですが、国道5号線の奥沢十字街から奥沢・天神方面へと入って、ひたすら道なりに進んで、天神十字街も超えて、さらにその道(道道697号天神南小樽停車場線)をしばらく進んだ先にあります。
その道が細くなって、右に上っていくところがあるのですが、ここの正面に駐車場にもなっている広場があって、右に曲がってすぐ左に「←水すだれ」の看板があり、その先の細い道を入っていった先に水管橋があります。
※バスだと中央バス「天神町」(終点)のバス停を降りてから結構歩くので(徒歩10〜15分ほど)、ちょっと不便なんですよね。
(駐車場)
(駐車場の奥には雪の山が残ってました)
(道路を右に曲がってすぐ左に「←水すだれ」の看板)
(看板の先の横道は入って、まっすぐ先に水管橋がある)
(行ったのは5月6日で、まだ桜が咲いてました)
(遠くに奥沢ダム内にあった取水塔と、それにつながる2つの赤いアーチ橋(夫婦橋と呼ばれているそうです)が見えます)
そして、この水管橋から見る、水すだれのお馴染みの眺めがこちらです。
自然の中を階段状に流れてくる様子は、写真で見るとても涼やかですが、実は流れが急で音も大きく、かなりの迫力です。
でも、やっぱり木々の間からカーブしながら流れ落ちてくるその様子は、とても美しい景観です。
この水すだれについて、小樽市HPに説明が記載されているので、いつものように引用させていただきます。
階段式溢流路(いつりゅうろ)は、奥沢ダムと勝納川の水を放流するために、大正3年に造られた施設です。
放流の目的の他に、水の激しい流れにより護岸などが削り取られることを防ぐ働きもしていました。ダムから溢れた水を、落差約21m、距離約100mの10段の階段で流下させることで、水流の勢いを和らげます。
この階段の縁には、長い石と短い石が交互に組まれています。その隙間から流れ落ちる水がすだれ状になって見えることから「水すだれ」と呼ばれています。流れ落ちる水の清らかな音とともに、周囲を囲む深い木々の緑が爽やかな涼感を誘い、自然と調和した景観美をつくり出します。
また、階段式溢流路を含む奥沢水源地水道施設は、現在はその役目を終えていますが、その歴史的価値から、昭和60年に「近代水道百選」、平成20年には「土木学会選奨土木遺産」に選ばれています。
この階段式溢流路を期間限定で間近に見ることができるのが、奥沢水源地水管橋です。
先人から引き継いできた歴史的な遺産でもある「水すだれ」に目と耳を澄ましてみませんか。
令和3年度奥沢水源地水管橋の一般開放について | 小樽市
(現地の案内板と右が土木学会選奨土木遺産のプレート)
1914年(大正3年)完成という歴史ある奥沢ダムは、ダム堤体に陥没が見つかって、2011年(平成23年)8月に廃止になっていて、ダム自体はもうありません。
道路の向かいには、奥沢浄水場の施設もまだ残っています(立ち入り禁止です)。
市民の水がめとしての役割は終えているものの、今も奥沢水源地という名称とこの水すだれは残されていて、この一帯の観光資源としての活用方法も以前から模索中のようです。
この美しい景観と歴史的価値を伝えていけるような活用方法が見つかるといいですね。
と、毎年同じような投稿をしてるのですが、今年も見に行った、一般開放中の水管橋とそこから見ることのできる水すだれの様子でした。
※こちらはTwitterに投稿した短い動画です。
※奥沢水源地関連の記事は、カテゴリー「奥沢水源地(水すだれ)」にまとめています。同じような記事ばかりですが…
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