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2021年4月 5日 (月)

北海製罐小樽工場第3倉庫の建物内部の様子〜第3倉庫見学会&オープン勉強会に参加してきました(3月20日)

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老朽化により解体検討のニュースが流れ、現在は保全・活用に向けて検討が進められている北海製罐小樽工場第3倉庫

その保全・活用に向けて発足した、小樽商工会議所と小樽観光協会が主体となった民間組織「第3倉庫活用ミーティング」主催の「北海製罐第3倉庫見学会&オープン勉強会」が、去る3月20日に開催されました。

見学会については、3月2日に参加者募集の案内があって、私もネットで目にして慌てて申し込んだのですが、翌朝の新聞にもその話題が掲載されると、ほどなく募集定員に達して受付が終了してしまい、注目度の高さが伺えました。

見学会は、9時、10時、11時、12時の4回で、所要時間は各50分、当初は各回20名計80名ということでしたが、結局、各回25名の参加だったようで、私はなんとか12時からの見学会に参加できました。

もちろん、私は建物内に入るのは初めてで、とても貴重な体験をさせていただきました。

建物内部の写真撮影、及びブログ掲載OKとのことでしたので、北海製罐小樽工場第3倉庫の貴重な建物内の様子をお伝えしたいと思います。

※写真が多い記事になっているので、トップページでは《続きを読む》という形にしてます。

北海製罐小樽工場第3倉庫について

その前に、まず、北海製罐小樽工場第3倉庫についてです。
※以下、見学時の配布資料を参照しています。

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小樽市指定歴史的建造物でもある、大正13年(1924年)建築の北海製罐小樽工場第3倉庫は、鉄筋コンクリート造地上4階建。北運河入り口のランドマーク的な建物で、この一帯のシンボル的な建物でもありますよね。

建物の全長は約100mで、奥行き(幅)は手宮側の北面が20m、札幌側の南面が15m、各階は5つの収納室(倉庫)に区分されています。

建物の特徴として、荷物を合理的に運搬するためにエレベータとスパイラルシュート、そして階段を運河側の外壁にまとめて配置することによって、室内では広い収納空間をつくり、まっすぐ通した通路で各室を結んでいるとのことです。

荷物を一気に運河に泊めた船に搬出するためのスパイラルシュートは、この第3倉庫の特徴として、よく知られてますよね。

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建物の構造としては、荷重がかかる1階の柱が1辺90cmの四角形、2・3階が81cm、4階が51cmと順次細くなっています。

長く倉庫として使われてきた第3倉庫ですが、現在は遊休施設となっているんですね。

老朽化が進み、コロナ禍による業績悪化もあって昨年(2020年)10月に、年度内に解体が検討されているという衝撃のニュースが流れたのは、記憶に新しいところ。すぐに市長が北海製罐側と意見交換を行って、解体方針を今年(2021年)秋まで1年間先送りにするという猶予をもらい、保全・活用に向けて発足したのが「第3倉庫活用ミーティング」です。

そして、市民も保全・活用に向けて共に勉強し、考えるためにと開催されたのが、今回の見学会&オープン勉強会なんですね。

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北海製罐第3倉庫の建物内部の様子

され、それでは見学会についてですが、まずは、倉庫の入り口が運河と反対側にあるのですが、ここも普段は立ち入り禁止なので、ここを通るのも貴重ですね。

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建物に入って受付を済まし、資料室で全体説明を受けて、いざ見学です!!

(資料室)
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ここからは写真中心に、北海製罐第3倉庫の建物内部の様子を紹介していきますね。

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幅90cmの1階の柱。
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階段で2階へ。
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運河の地形に合わせた2階の壁のカーブ(外の壁面もカーブしてますね)。
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2階の窓からの眺め。
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2階の柱の幅は81cm。
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2階デッキからの眺望。
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おお〜!!目の前にスパイラルシュート!!
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貨物用のエレベータで4階へ。
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これまた渋い。
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幅51cmの4階の柱。
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天井の高さも上に行くにしたがい低くなっている。
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4階デッキからの眺望。
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これはいい眺め!!
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窓がやや斜めになっているのは、手動で締めやすいようにとのこと。
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以上で見学は終了。エレベータで1階に降りて解散となりました。

おわりに

いや〜、倉庫内は見てみたかったんですよね。見学は本当にとても貴重な、なかなかできない体験で、50分はあっという間でした。

確かに、建物の老朽化は進んでいるようですが、内部はとてもしっかりとしていて、合理的で機能的な建物ですね。

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そして、全長は約100mというのは、やはりとても広いですね。現在は各収納室には荷物は何もなく、ガラ〜ンとした空間なので、なおさら広く感じました。

今回の見学会は、あっという間に募集定員に達してしまい、見たいけど見に行けなかったかも多いと思いますが、別の機会にも見学会を検討しているそうなので、その時に期待ですね。

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【補足:オープン勉強会について】
この日行われたオープン勉強会のほうは、小樽市民センター「マリンホール」を会場にして、14時~16時に開催され、私も参加してきました。

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勉強会では、第3倉庫活用ミーティングの座長でもある、北海道職業能力開発大学校特別顧問の駒木定正先生による講演がまずあり、その後、実際に会場の参加者を交えての意見交換も行われました。

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意見交換時に駒木先生の他、パネラーとして登壇したのは次の方々で、とても貴重なお話も聞くことができました。
白鳥陽子氏(うんがぷらす(株)取締役プロデューサー)
福島慶介氏(小樽商工会議所「みなと観光プロジェクト」メンバー・福島工務店社長)
峰尾光人氏(第3倉庫の次世代活用を考える若者ネットワーク Non-, 代表)

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この日のオープン勉強会については、当日ライブ配信があったのですが、視聴しづらい状況だったとのことで、後日、アーカイブ動画として編集されたものがアップされたので、ここに掲載しておきますね。

やはり、何より大切なのは市民からの声ということで、まだ、活動は始まったばかりですが、時間もありません。

これだけの歴史ある建物はやっぱり貴重で、小樽の財産ですよね。この景観を残しつつ、なんとか保全・活用に向けて、みんなの知恵を絞って、いいアイデアが生まれるといいですね。

以上、北海製罐小樽工場第3倉庫の見学会で見てきた、建物内の様子でした。

※参照:見学時の配布資料
第3倉庫活用ミーティング | Facebook

第3倉庫の次世代活用を考える若者ネットワーク Non-. | Facebook
小樽商工会議所 | 小樽商工会議所|公式ホームページ

※関連ニュース
知られざる北海製罐第3倉庫 小樽市民見学会(小樽ジャーナル)
小樽で「北海製罐第3倉庫」見学会 参加者ら歴史的価値や建築的特徴に感嘆 - 小樽経済新聞
・2021年3月21日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
・2021年3月30日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄(北海製罐第3倉庫勉強会詳報)

【関連記事】
ニュースより/北海製罐小樽工場第3倉庫の保全・活用に向けた民間組織「第3倉庫活用ミーティング」が発足
ニュースより/解体が検討されている北海製罐小樽工場第3倉庫の保全・活用に向けて民間組織が発足
ニュースより/北海製罐小樽工場第3倉庫の解体は1年間の猶予・多喜二祭実行委が要望書提出・若者たちも保存活用に動き出す
ニュースより/北海製罐小樽工場第3倉庫が老朽化で解体を検討
北海製罐株式会社小樽工場(旧北海製罐倉庫)の歴史的建造物4棟について(事務所・工場・旧第2倉庫・第3倉庫)

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コメント

いつも、この建物を外側から見てましたが、中から見ればまた新鮮ですよね。
しかし、やはり何も無い倉庫って寂しいというか、ショッカーが逃げ出した後の本部?みたいにも見えますね。
この空間をどう使うか?ですよね。

投稿: John 1940 | 2021年4月 6日 (火) 01時04分

John 1940さん、こんばんは。
私も初めて中に入って見てきたのですが、とても新鮮で貴重な体験でした。
本当に今はガラ〜ンとしていて、ショッカーはすっかり逃げ出したあとでした!!
確かに、実際に中に入ってみると、とても広くて、どうやって活用するかを考える時に、結構、この大きさがネックになってもきそうでした。

投稿: 小梅太郎 | 2021年4月 7日 (水) 00時34分

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