ニュースより/解体が検討されている北海製罐小樽工場第3倉庫の保全・活用に向けて民間組織が発足
老朽化により解体が検討されている北海製罐小樽工場第3倉庫について、新しいニュースがありました。
保全・活用策を考える民間組織「第3倉庫活用ミーティング」(仮称)が、今月中旬に発足するとのことで、2021年1月6日付北海道新聞朝刊に掲載されていました。
ニュースによると、小樽商工会議所と小樽観光協会が主体となって、専門家やまちづくり団体などで構成し、「解体か保存か」の結論を出す今秋までに策をまとめ、小樽市に提案するとのことです。
このミーティングでは、以下の3つが活動の柱となるそうです。
1.誰でも参加できる勉強会
2.建築の専門家や会議所副会頭など十数人で構成するコア会議
3.市民意識醸成イベント
勉強会では、普段立ち入れない倉庫内部の見学も行い、保全・活用のアイデアを出してもらうとのことで、これを踏まえてコア会議が9月をめどに案を策定して市に提案し、実現に向けて北海製罐と調整してもらうことになります。
一度見たら忘れられない、とても印象的な北海製罐の第3倉庫は、大正13年(1924年)建築で、小樽市指定歴史的建造物にも指定されていて、北運河入り口のランドマーク的な建物で、この一帯のシンボル的な建物でもあります。
昨年(2020年)10月に、激しい老朽化と(海側の壁が崩れてきているそうです)、加えてコロナ禍による北海製罐の業績悪化もあって、解体が検討されているというニュースがあり、各所に大きな衝撃と動揺が走りました。
その後すぐに迫市長が北海製罐側と意見交換を行い、解体方針を翌年秋まで1年間先送りにすることになった、というニュースがあったんですよね(北海製罐に感謝ですね)。
さらには、多喜二祭実行委が第3倉庫の保存活用を訴える要望書提出したというニュースや、若者有志が倉庫の新たな活用策などをFacebookなどで発信するといった活動も始まりました。
まずは、保全・活用のために民間組織が発足、という今回の動きがあって、期待・希望が出てきましたが、結局結論が出なければ、壊すしかないということになってしまうので、これからの活動・議論の行方が気になるところですね。
【関連記事】
・ニュースより/北海製罐小樽工場第3倉庫の解体は1年間の猶予・多喜二祭実行委が要望書提出・若者たちも保存活用に動き出す
・ニュースより/北海製罐小樽工場第3倉庫が老朽化で解体を検討
・北海製罐株式会社小樽工場(旧北海製罐倉庫)の歴史的建造物4棟について(事務所・工場・旧第2倉庫・第3倉庫)
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コメント
情報ありがとうございます。
「第3倉庫の次世代活用を考える
若者ネットワーク Non-.」」と昨年
やり取りしました。
これは、ただの古い倉庫ではなく、
産業遺産なのです。
私も保存に向けて微力ながらお手伝い
したいと考えております。
投稿: 猫見鳥 | 2021年1月 9日 (土) 08時44分
猫見鳥さん、こんばんは。
新しい、そして具体的な動きが出てきました。
第3倉庫の次世代活用を考える若者ネットワーク Non-.とやりとりされたんですね。
本当に、これはただの古い倉庫ではないですよね。
そうですね、何かできることがあれば、お手伝いしたいですね。
投稿: 小梅太郎 | 2021年1月10日 (日) 02時57分