豊川町と石山町の間の通り(手宮仲通線)に流れていた手宮仲川(現在は暗渠)
最近、小樽の川について、ちょっと調べる機会があって、今回はその覚え書きといったところなのですが、手宮仲川という川についてです。
旧手宮市場前の通り・市道「手宮仲通線」は、途中の薬師神社のあたりから急な坂になるのですが、この坂道は「薬師神社の坂」と呼ばれていて、小樽市HP内掲載の広報おたる連載「おたる坂まち散歩」(HTML版)の「薬師神社の坂」の記事に、次のような一文があります(抜粋)。
谷間の地形から推測できるように、この手宮仲通には、昔、手宮仲川という川が流れていました。
小樽市 :おたる坂まち散歩 第49話 薬師神社の坂(やくしじんじゃのさか)
豊川町と石山町の谷間を通っている手宮仲通線ですが(通りの住所としては豊川町)、ここに、かつて手宮仲川という川が流れていたんですね。
上記の「おたる坂まち散歩」の記事内では、手宮仲川が道の中ほどを流れていて、ところどころに橋が架かっていたといった記述や、川は昭和30年代に埋められたという記述があります。
ここで、ちょっと昔の地図を見てみました。こちらは、市立小樽図書館所蔵の地図「小樽市街図 小樽市役所(発行) 1936(昭和11)年6月20日印刷(No.95)」です。
※当地図は市立小樽図書館の許可を得て掲載しています。コピー・転載等不可です。
現在の手宮仲通線のあたりを拡大してみると、川の名称の記載は見当たりませんでしたが、ちょうど手宮仲通線のところに薄く青色の川が表示されているのが見られます。
川は通りの上側で、通りから離れていってますね。
ここでさらに、名称などについて、小樽市建設部用地管理課に確認させていただいたところ、手宮仲川は正式な名称で、現在も流れているとのことですが、やはり多くは暗渠になっているとのことでした。
さらに、川は先ほどの古い地図の通りに、上流側で(薬師神社の前の現在の北陵中学へ向かう道に沿って)、手宮仲通線を離れていくのですが、そこから先で部分的に開渠になっているところもあると教えていただき、実はちょっとだけ見に行ってみたんです。
川の開渠部分は住宅地や私有地の間を流れているとのことで、ほぼ見ることはできなかったのですが、清水町のバス停近くで、その流れを見ることができました。
川のさらに上流方面は、ここから中野植物園方面に向かっているようですが、今回の確認はここまででした。
ちなみに下流側は、最終的に北運河の端に流れ込んでいるのが、この手宮仲川なんですね。
(2020.12.23写真2枚追加。撮影は2020.12.2)
ということで、今回は手宮仲川について、関連で調べた内容を覚え書きとして書き留めておきました。
今はほとんどが暗渠になっている手宮仲川ですが、かつてそこに川が流れていたのかと思うと、歩いていてもなんだか感慨深いですね。
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※小樽市 :河川に関することについて
※市道と川については、小樽市建設部用地管理課にて確認させていただきました。この場を借りてお礼させていただきます。
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