ニュースより/小樽運河に残る最後の艀(はしけ)が撤去へ
小樽運河の北側、通称・北運河の端のすぐ手前には、古い艀(はしけ)が今も一艘だけ残っていて、かつての運河の記憶を今に残す、運河のシンボルの一つとして、静かに停泊しています(写真は2020年3月18日撮影)。
その艀が、8月中にも解体され撤去されることになったという、とても残念なニュースがありました。2020年7月26日付北海道新聞朝刊第3社会欄に掲載されていました。
艀は沖に停泊中の船との間で、貨物などを運ぶための小型の運搬船ですが、この艀が小樽運河の最後の一艘なんですよね。
ニュースによると、この最後の艀は1969年に建造ということで、老朽化が激しく、ここ数年は浸水もあって一部水没するなどの問題も発生していたそうで、市職員が応急処置を続けていたそうです。
船体が錆びてもろくなっていて、改修のための移動もできないとのことで、市は安全性の確保からも、維持管理が困難と判断して、撤去を決めたとのことです。
かつては600艘ほどの艀が運河を往来していたそうですが、埠頭の整備とともにその数は減って、1950年代には100艘を切って、1989年には業務で使われなくなったとのことで、この最後の一艘は、市内の郵船海陸運輸(現ノーススタートランスポート)が1989年に市に寄贈したものだそうです。
確かに、見るからに老朽化が激しく、上に乗ることもできず、危ない感じだったんですが、けど、そこにあるのが当たり前で、それ込みの風景として、北運河を見ていたので、いざ撤去されるとなると、寂しいですね。
かつてとてつもない数の艀が往来して活気を帯びていた小樽運河のその最後の証で、小樽運河のシンボルの一つともいえる艀がなくなるのは、なんとも残念です。
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コメント
そうですか、小梅さん、この艀はいつもの宿から運河公園に行った時には当たり前の風景として見てましたよ。
思わず去年の秋に行った時写した写真を見直しましたよ。そして、小樽の昔の写真集の艀がいっぱい行き交っている写真を見ました。
長い間あそこに置いてあったようで、現役時代も含めてご苦労様と言いたいですね。
こうして時代とともに、消えてゆくのは仕方ないとは言うものの寂しいものです。
投稿: John 1940 | 2020年7月27日 (月) 08時15分
John 1940さん、こんにちは。
そうなんですよね。当たり前の風景として、私も見ていました。
風景の一部になっていましたものね。
昔はたくさん行き交っていた艀の最後の一艘。
やむを得ないとはいえ、やはり寂しいですね。
本当に、ご苦労様でした、ですね。
投稿: 小梅太郎 | 2020年7月28日 (火) 11時37分