2020年度の小樽市能楽堂(旧岡崎家能舞台)の夏季公開は中止
小樽公園の北側、市民会館のすぐ近くに、歴史を感じさせる和風建築の小樽市指定歴史的建造物でもある小樽市公会堂が建っていますが、その左奥には、外からは見えなのですが、同じく小樽市指定歴史的建造物の小樽市能楽堂(旧岡崎家能舞台)があるんですよね。
近年は、その小樽市能楽堂が夏季に一般公開されるのですが、今年(2020年)は新型コロナウイルス感染症拡大の状況から、夏季公開(6月~8月)を中止するとのことです。
また、いつも能楽堂の夏季公開にあわせて開催されていた、外沢照章能面展も中止になります。
小樽市指定歴史的建造物の旧岡崎家能舞台と呼ばれる小樽市能楽堂は、同じく小樽市指定歴史的建造物の小樽市公会堂(旧小樽区公会堂)に隣接して建っていてます。
大正15年(1926年)建築で、毎年のことなのですが、小樽市HP内に建物概要が記載されているので引用させてもらいます。
荒物雑貨商として財をなした岡崎謙が、大正15年、入船町の自宅中庭に建てたもので、後に市に寄贈され、昭和36年、公会堂隣接の現在地に移されました。
檜の舞台をはじめ、要所には佐渡産神代杉(じんだいすぎ)が用いられ、格式にのっとった能舞台で東北以北唯一のものといわれています。
鏡板の老松、唐獅子、若竹は狩野派17代秉信(もちのぶ)が描いたものです。
大正15年1月舞台開きを皮切りに、芸道研さんのため中央から再三家元を招いて能楽を開催したといわれます。
小樽市 :旧小樽区公会堂・旧岡崎家能舞台
※参考
・小樽市公会堂 [能楽堂について]
公会堂は、もともとはすぐ横の現在の市民会館の場所に建っていて、昭和35年(1960年)に市民会館の建設に伴い、現在地に移築されたのですが、それに伴って、昭和36年に能舞台がここに移されたとのことです。
以前伺った話では、この能舞台を移築する際に、後ろの控え室(楽屋)がない状態で移築されてしまい、その点で正式な能楽堂とは呼べないそうで、そういう意味で旧岡崎家“能舞台”ということになるそうです。
この能舞台は、現在も実際に能や狂言に利用されています。
ということで、個人的には、毎年、小樽市能楽堂の歴史あるたたずまいをじっくり観るのが楽しみでしたが、今年は公開中止ということで、やむを得ないですね。
※参照
・小樽市民会館・小樽市民センター・小樽市公会堂
・令和2年度「能楽堂夏季公開」・「外沢照章能面展」…開催中止のお知らせ | 小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」
【関連記事】
※昨年の記事です。
・小樽市能楽堂(旧岡崎家能舞台)が夏季公開中です。2019年度は9月1日まで
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コメント
小梅さま。潮祭りの提灯が飾られるだけでも、小樽の夏の訪れを十分に感じさせて貰えるので、何となく嬉しいものですね。子供の頃には自宅にも潮祭りの提灯がありました。子供心にもピンク地に紺の潮のデザインの提灯が欲しいと思っていました。能楽堂の一般公開も中止となり、寂しいですよね。帰省のタイミングと合った時には能楽堂に足を運び、能の演舞を楽しみました。公会堂に入ってすぐ左手の階段をおりる時の気持ちが、小樽に帰省した事を実感指せてくれました。市民会館の並びにあるというのが、また好ましいところですね‼所で小樽単独出の文化遺産申請へのコメント、独り善がりな内容量となり、シンポジウムにも参加された小梅さんの御気持ちを不快にさせたかもしれませんね。御詫び申し上げます。
投稿: 多摩HT | 2020年6月26日 (金) 17時57分
変換文字のタッチミスによる誤植訂正です。「実感指せて」→「実感させて」、「文化遺産」→「日本遺産」、「独り善がりな内容量」→「独り善がりな内容」。御詫び致します。
投稿: 多摩HT | 2020年6月26日 (金) 19時52分
多摩HTさん、こんばんは。
そうですね、この時期ならではの神社のお祭りもなく、季節感という点でも寂しかったのですが、せめてこうやって、おなじみのピンクの提灯が飾られると、夏の訪れを感じさせてくれますね。
小樽市能楽堂も残念ながら公開ないしということで、これはやむを得ないですね。
そうそう、公会堂に入って、左手の階段をおりていくんですよね。
日本遺産の件は、大丈夫ですよ。
関係者のここ数年の取り組みをずっと見ていて応援していて、観光振興はもちろん、こういうのを機会に市民にもまちづくりへの意識がいっそう広がっていくといいなとも思っていたので、私も残念でした。
投稿: 小梅太郎 | 2020年6月27日 (土) 03時02分