ニュースより/小樽市での新型コロナウイルスのクラスター発生による感染拡大の状況を書き留めておきます【追記あり:クラスターの収束宣言】
ご存知のように、小樽市では花園地区の飲食店(スナック)での昼間のカラオケ、いわゆる昼カラで、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生して、その感染拡大が止まりません。
新型コロナウイルス関連のニュースについては、状況の移り変わりが早く、また、曖昧な情報は書けないので、直接的な感染状況の記事はブログではほとんど書いていないのですが、さすがに大変な状況となっている今、この「小樽日記」としてもその状況を記しておこうと思います。
※2020年6月29日(月)7月19日時点での情報です。
※小樽市発表の発生状況については、こちらが最新情報になります。
→小樽市 :新型コロナウイルス感染症の市内発生状況について
6月24日発表/小樽市で9人感染。昼カラでクラスター発生
まず、小樽市で9人の新型コロナウイルス感染が確認されたというニュースが発表されたのが、6月24日(水)のことでした(判明は6月23日)。
感染したのは、花園地区のスナックの昼カラの利用客7人、経営者1人、そして、利用者の家族1人の計9人で、市はこの店でクラスターが発生したと発表しました。市は客の名簿があり、感染経路が把握できてるとのことで、店名は公表してません。
感染者9人は、市内在住60〜80歳代の男女5人と年齢非公表の女性1人、年齢・性別非公表の3人です。症状はいずれも軽症か無症状とのこと。
高齢化の進む小樽では、昼カラを楽しみにしている高齢者が多いのも事実なんですよね。ただ、ニュースによると、スナックでは除菌や換気に気を配っていたものの、客のマスク着用を徹底できていなかったそうで、さらに、感染した客の中には熱がある状態で来店した人がいたそうで、それはちょっと残念です。
実は、小樽の感染者の発表は5月9日以来と、しばらく感染者が出てなかったので、このニュースには各方面で動揺が広がりました。もちろん、小樽市でクラスターが発生したのは初めてで、この時点では、一度に確認した感染者数としても最多でした。
※参照ニュース
・北海道 小樽で新たに9人の感染確認 新型コロナ | NHKニュース
・北海道ニュース UHB | UHB 北海道文化放送
・新型コロナ集団感染 小樽市内「昼カラ」でクラスター!(小樽ジャーナル)
・2020年6月24日付北海道新聞夕刊
・2020年6月25日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄、第1社会欄
※小樽市長記者会見(6月24日。小樽市広報広聴課のYouTubeチャンネル)
6月25日発表/さらに昼カラ関連で6人が感染
翌日の6月25日(木)、新たに60~70歳代の男女5人と年齢非公表の1人の計6人の感染が確認されたと発表がありました(判明は6月24日)。
いずれも前日発表の花園のスナックの利用客の濃厚接触者ですが、6人のうち5人は、前日発表の60歳代女性客の濃厚接触者で、うち1人はそのスナック客でもあって昼カラも利用していました。別の男女2人はクラスターが発生したスナックとは別の花園地区のスナック経営者ということで、その60歳代女性客は、そのお店でも昼カラを利用していたそうです。
それぞれの症状は、酸素吸入している中等症が1人、軽症が1人、4人は無症状です。前日と合わせて、この時点で感染が確認された昼カラのスナックが2店、昼カラ関連の感染者は15人になりました。
※参照ニュース
・2020年6月26日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄、第1社会欄
・小樽で「昼カラ」感染 新たに6名(小樽ジャーナル)
※小樽市長記者会見(6月25日。OtarujournalTVのYouTubeチャンネル)
6月26日発表/3日連続、昼カラ関連で4人が感染
6月26日(金)には3日連続となる、新たな4人の感染確認の発表がありました(判明は6月25日)。
最初のクラスター発生のスナック利用客の濃厚接触者から検査を進めて陽性を確認していて、4人は60~70歳代の男女で、うち70歳代の2人の男女はクラスター発生のスナックの昼カラ利用客だったそうです。
残る2人のうちの1人の60歳代男性は、花園地区の昼カラのできる別のスナック(感染確認としては3店舗目)の経営者とのことで、この方は重症だそうです。すでに感染が確認されている方が、客として訪れていたことが分かっているとのこと。
この時点で感染が確認された昼カラのスナックが3店、昼カラ関連の感染者は19人になりました。
この段階で、厚労省のクラスター対策班が25日に小樽入りして、濃厚接触者の追跡調査を支援、道の専門家や倶知安・岩内両保健所の保健師も応援に入ってきてくれています。
※参照ニュース
・2020年6月27日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
・小樽「昼カラ」コロナ拡大 3日連続で19名(小樽ジャーナル)
6月28日発表/昼カラ関連で一気に14人に感染拡大
6月28日(日)には、昼カラ関連でなんと一気に14人が新型コロナウイルスに感染確認されたとの発表がありました(判明は6月27日)。
14人はこれまで感染が確認されたスナック3店のいずれかの利用客で、60~80歳代の男女11人と年齢性別非公開の3人。いずれも軽症か無症状です。
市は、最初のスナックに加えて、続けて感染が確認されたスナック2店についてもクラスター認定しました。
うち26日発表の店については、経営者が重症で調査ができず、6月1日以降の利用客約30人と連絡が取れないことから、店名が「カレン」(花園1)と公表し、6月1日以降の同店の利用客に保健所への連絡を求めています。
迫市長は会見で「市内は緊急事態宣言下レベルと同程度と認識」と述べ、国、道からの応援も受けて市保健所の態勢を拡充して感染症対策班を設置。任意だが昼間のカラオケ営業自粛を要請。協力した店には協力金の支払いを検討しているとのことです。
市民にも夜でもカラオケを控えるように求めていて、これまで以上に市民一人一人の感染防止への自覚が必要ですね。
さらに、感染防止のため、市内の主な公共施設を6月29日(月)から最低でも7月12日(日)までは休館することを決めてます。
それにしても、昼カラ関連の新型コロナウイルス感染拡大が止まりません。これで、クラスター認定のスナックは3店で、昼カラ関連の感染者は33人と一気に増えてしまいました。
なお、昼カラ関連で一番最初の6月24日発表の感染者の1人の80歳代男性が、6月26日(金)に死亡しています。陽性が確認された時点では無症状だったのが、重症化したそうです。
※参照ニュース
・2020年6月29日付北海道新聞朝刊1面、小樽・後志欄
・昼カラ感染新たに14名! クラスター小樽3店舗(小樽ジャーナル)
・「昼カラ」コロナで80歳代男性死亡! 小樽の感染者3人目(小樽ジャーナル)
※小樽市長記者会見(6月28日。OtarujournalTVのYouTubeチャンネル)
6月29日発表/拡大止まらず。昼カラ関連でさらに3人感染
昼カラ関連の感染拡大は止まらず、6月29日(月)には新たに3人の感染確認が発表されました(判明も6月29日)。
感染した3人は、70歳代女性2人が昼カラ利用者で、80男性が濃厚接触者とのことで、1人が中等症で他は軽症。
6月29日の時点で、クラスターと認定された3店舗の利用客とお店関係者を合わせると30人になり、濃厚接触者6人と合わせて、6月24日の発表からの感染者は合計36人となっています。
なお、6月28日発表時に、経営者が重症で調査ができず約30人と連絡が取れない状況だったお店「カレン」の利用客は、この時点で把握できないのは約10人とのことでした。
今のところ、感染経路はほぼ追えているということで、、昼カラ関連以外には広がっていない(市中感染ではない)、ということです。
※参照ニュース
・小樽「昼カラ」感染さらに!新たに3名の陽性確認(小樽ジャーナル)
・2020年月30日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄、第2社会欄
※6月30日の発表はありませんでした。
関連ニュース:2020年7月1日付北海道新聞朝刊第1社会欄
7月1日発表/昼カラ関連で1人感染確認。2人目死亡
7月1日(水)、昼カラ関連で新たに1人、60歳代女性の感染が確認されたと発表がありました(判明は6月30日)。
その方は、連絡が取れない利用客がいたために店名の発表があった「カレン」の利用客で、店名発表後の呼びかけにその方から保健所に電話相談があって、検査後陽性が確認されたそうです。症状は軽症とのこと。
ちなみに、当初約30人と連絡が取れない状況だったお店「カレン」の利用客は、この時点で連絡が取れてないのは約5人とのことでした。
これで、7月1日の時点でクラスター認定された3店舗の利用客とお店関係者を合わせると31人になり、濃厚接触者6人と合わせて、6月24日の発表からの感染者は合計37人となっています。
現在、調査の対象は、濃厚接触者の確認作業が中心になっているそうです。
また、最初のお店の利用客との濃厚接触者の60歳代男性(6月25日発表の方)が、6月30日に亡くなられたとのことで、昼カラ関連で亡くなられたのは2人となります。
※参照ニュース:2020年7月2日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄、第1社会欄
※小樽市保健所記者会見(7月1日。小樽市広報広聴課のYouTubeチャンネル)
7月2日発表/カラオケ利用で2人感染確認
7月2日(木)、昼カラ関連で、新たに80歳代男性と60歳代男性の2人の感染が確認されたと発表がありました(判明は7月1日)。いずれも軽症とのことです。
2人ともカラオケ店の利用客で、80歳代男性は2店目の昼カラ利用客で、60歳代男性は店名発表があった3店目「カレン」で夜のカラオケを利用していたとのこと。
カレンについては夜のカラオケも調査対象とのことで、経営者が陽性なので、60歳代男性は経営者の濃厚接触者と考えているそうです。カレンの利用客で連絡が取れてないのは、訂正があって、実は昨日が6人で、今日の段階で5人とのこと。
昼カラを中心とした一連の感染者は39人(店利用客が33人で、店利用客の濃厚接触者が6名)となっています。
※小樽市保健所記者会見(7月2日。小樽市広報広聴課のYouTubeチャンネル)
7月4日発表/昼カラの濃厚接触者1人感染(7月3日は感染者なし)
7月3日(金)は感染者の発表はありませんでした。小樽の他、北海道で感染を確認された人はいませんでした。何よりです。道内新規感染者がゼロとなったのは、4月6日以来88日ぶりとのことだそうです。
※参照ニュース:2020年7月4日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
7月4日(土)、80歳代男性の感染が確認されたと発表がありました。6月28日発表時(一気に14人に感染拡大した時)に2店目として感染確認されたスナックを利用して感染した80歳代女性の濃厚接触者(同居家族)ということで、症状は軽症とのことです。
これで、昼カラを中心とした一連の感染者は40人(店利用客が33人で、店利用客の濃厚接触者が7名)となっています。
※参照ニュース
・2020年7月5日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄、第1社会欄
・小樽新型コロナ感染1名 昼カラの濃厚接触者(小樽ジャーナル)
昼カラのクラスター収束宣言(7月18日)
今回の花園地区のスナック3店における昼カラ関連の感染者は、7月4日の発表を最後に、7月5日以降は新たには確認されず、小樽市は7月18日(土)、7月17日(金)一杯をもって、このクラスターが収束したものと判断して、収束を宣言しました。
加えて、7月31日(金)を期限としていた昼カラの営業自粛の要請、及び夜間のカラオケの提供自粛のお願いについても、期限を前倒しして、7月18日(土)から解除としています。
※小樽市の発表内容はこちら:小樽市 :新型コロナウイルス感染症の集団感染の収束及び営業自粛要請の解除について
※当ブログ関連記事:小樽の昼カラで発生した新型コロナのクラスターは収束へ。営業自粛要請も解除に
ただ、実は、昼カラ関連ではないとされるも、7月19日(日)に1人の感染が確認されたと発表がありました(年代性別非公表。判明は7月18日)。
今回の昼カラのクラスターについては、収束宣言が出されましたが、昼カラに限りませんが、まだまだお店側はもちろん、利用者側の感染防止対策が、強く求められています。
おわりに
※随時追記しています。
ということで、ちょっと長くなってしまいましたが、6月29日(月)7月5日時点での小樽の新型コロナウイルスの昼カラのクラスター発生による感染状況について、その動向をニュースをもとに書き留めておきました。
なんとか、感染拡大が食い止められることを願ってます。
※今回の小樽市で発生した、新型コロナウイルスの昼カラ関連のクラスターによる感染拡大状況をまとめたこの記事は、クラスター収束宣言を受けて、これで更新は終了します(追記 2020年7月20日)。
※小樽市発表の発生状況の最新情報については、こちらご覧ください。
→小樽市 :新型コロナウイルス感染症の市内発生状況について
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コメント
小梅さま。風景が見える、知的、など本当に過分の御言葉で、穴があったら、いや、無ければ掘ってでも穴を作って入り込みたいくらいです‼本当に恥ずかしいほど恐縮しています(汗)。元理系、今文系の私としては、いやはや、これから先どんなコメントをしたら良いのか、五里霧中です。話しは変わりますが、小樽でのクラスターによる感染拡大を時系列的に書き「残す」と言う小梅さんの行動は、これから先、小樽に第2波が襲来した場合の貴重な先例且つ教訓を伝える歴史「史料」として、極めて大きな役割を果たす事になります。近年は公文書の改竄や破棄など、記録に留めるという行為を蔑ろにする価値観が支配的ですので、そう言う観点からも記録を残されて下さい。私達は未来に問題解決の手掛かりを求める事が出来ないので、過去にそれを求めざるを得ません。大学一年の時のレポート課題書、E.H.Karの著名な「What is History?」の中に「歴史とは過去との絶えることなき会話である」という一節が、今ほど重味を以て私達に問いかけている時は無いのではないでしょうか。元医師志望の人間としても、今の新型コロナ・ウィルスが残した、また残しつつある傷痕を歴史として書き留めることは、将来、同種の疾病が発生した場合の心強い解決の「突破口」或は「糸口」となるものと確信します。
投稿: 多摩HT | 2020年6月30日 (火) 17時08分
小梅さま。補足事項です。この数ヵ月における新型コロナウィルスに関する研究の結果、このウィルスが唾液腺にまで浸潤する事が判明しました。言うまでもなく唾液腺は唾液を分泌する器官です。と言う事は唾液の中にウィルスが存在している事を意味している訳であり、従って、当初指摘されていた飛沫経由の感染よりも、会話の際に口中のウィルスを含んだ唾液が飛び散り、このルートによる感染の方が、現段階では留意すべき事となっています。よって、よいよいさんが記されているように、マスクの着用が肝要となる訳です‼
投稿: 多摩HT | 2020年6月30日 (火) 22時04分
多摩HTさん、こんばんは。
いえいえ、本当にいつも感心して、そして楽しんでコメントを読ませていただいてます!!
これからも、これまで通り、投稿に対して思われたこと、感じられたことをコメントいただければ、嬉しいです。
感染について詳しいニュースは、メディアがきちんと報道しているので、一市民の私がブログで細かく書くことではないとも思っているのですが、小樽で今起こっていることの記録として、やはりこのことはブログに書き記しておくことにしました(長くなって大変でしたけどね 汗)。
「歴史とは過去との絶えることなき会話である」という一節(やっぱり多摩HTさん、知的です!!)、すいません、その文章と著作は知らないのですが、とても響いてきますね。コロナに対しても、そして、私の今やっている作業に対しても。
まだ、しばらく、この状況は続きそうですが、そうですか、唾液の飛び散りが…。しっかりマスクで予防して、この厳しい状況を乗り切りたいですね。
投稿: 小梅太郎 | 2020年7月 1日 (水) 00時29分
小梅さま。ブログに記されているように、昼カラで感染した方の二例目の死者が出てしまいましたね。昼カラ参加者の自己申告も進んでいないような状況なのでしょうか。実名を公表去れる訳でも無いので、追跡調査を確実なものとする為にも、自己申告をすべき所だと思います。よいよいさんが明記されたように、流石に私も、安易に昼カラに行った方々の思慮の浅さと、コロナウィルスに関する認識不足に憤りを感じるようになりました。新宿歌舞伎町の場合も、解除宣言=ウィルスの終息、咳をしていない=飛沫感染はしない等々の短慮と思考の浅さが根底にあるからだと考えています。一方でお店を再開しないと生活が成り立たないのは当然で、営業と集客の双方を成立させる方程式を考案しなければならない訳で、言うは易く行うは難しの難問です。当面は店舗側がクラスター対策を施し、利用客も少人数で無駄なお喋りをしないで滞在を最短に留める等の形態で進めていくしか、当面は有効な方程式は無さそうな気がします。ともあれ図書館も休業となるなど、小樽に行けば感染する、と言う「負の」方程式が定着しないよう祈るばかりです。「人間は考える葦L'homme est un roseau pensant.」な訳ですから、試行錯誤を重ねながらでも構わないので、人知を働かせてコロナウィルスとの共存を成り立たせて行くしかないのが現状であり、当面の課題であると愚考する次第です。
投稿: 多摩HT | 2020年7月 1日 (水) 19時20分
多摩HTさん、こんばんは。
そうなんです。記事に追記したのですが。2人目の死亡が確認されました。
昼カラ利用者で連絡を取れてないのは、あと数人のようで、濃厚接触者を含めてだいぶ調査は進んでいるようですが、完了するまでは安心できませんね。
今回ばかりは、ニュースを見る限り、軽率な行動だったようで、残念でなりません。
感染防止のための自粛と、生活のための経済活動、この2つの兼ね合いは本当に難しいですね。
小樽は観光の街として、今、厳しい状況です。
全国的にクラスターのニュースが流れ、イメージダウンも避けられないと思うので…
それでも、ここを乗り切らなければいけません。
そして、そうですね、コロナウイルスとの共存を成り立たせないといけませんね。
投稿: 小梅太郎 | 2020年7月 2日 (木) 00時50分