ニュースより/長期休館中の旧日本郵船(株)小樽支店の保存修理工事が落札。7月にも着工予定
国指定重要文化財の旧日本郵船(株)小樽支店は現在、耐震補強を含めた大規模な保存修理工事を実施するために、2018年11月4日から長期休館中です。
実はその工事についてですが、昨年度は入札を断念していて、工事の業者がまだ決まってなかったんですよね。そんなちょっと驚いたニュースがあったのが、昨年(2019年)11月のことでした。
※ニュースより/旧日本郵船(株)小樽支店の大規模改修工事の本年度の再入札を断念
で、先日、2020年6月4日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄に、市が保存修理工事の指名競走入札を行って、市内の建設会社でつくる共同企業体(JV)が落札したというニュースがありました。これまでより、予定価格を高くして成立したそうです。
落札したのは、阿部・福島・西條共同企業体ということで、7月着工予定で、2023年6月下旬の完成見通しとのことで、一般公開はその後に再開となります。
もともとは、2022年3月頃に再開予定だったので、一年以上先になってしまったのは、なんとも残念ですが、ようやく決まったのですね。
色内大通り沿いの北運河地区に建つ、国指定重要文化財の旧日本郵船小樽支店は、1904年(明治37年)着工、1906年(明治39年)10月に落成した、佐立七次郎の設計による石造2階建ての小樽を代表する歴史的建造物で、日露戦争の講和条約による樺太の国境画定会議が、この建物の2階会議室で行われたことでも知られています。
1984年(昭和59年)10月〜1987年(昭和62年)6月の長期間に渡って保存修理工事が行われていますが、以来、約30年以上が経過し、耐震補強を含めた大規模な保存修理工事を実施することになったとのことです。
歴史的建造物が建ち並ぶ北運河地区の中でも、ひときわ重厚で威厳を放つ、この旧日本郵船小樽支店。何はともあれ、業者が決まったので、保存修理が行われて、また、見学できるようになるのを楽しみにしたいと思います。
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・国指定重要文化財の旧日本郵船(株)小樽支店が保存修理工事のため2018年11月4日(日)から長期休館になります
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コメント
修理が終わって、入館できるのが3年先ですか…。その頃は、コロナ禍はどうなってるかな?私は生きてるかな?…なんて思いますね。
この、旧日本郵船小樽支店には過去3回入ったと思います。2回は、ボランティアの方に案内してもらいましたね。
2階の会議室の大きな絨毯には驚きましたよ。あれ1枚物ですよね?
で、3回目に気付いたのは階段の窓が二重窓になってるんですよね。外の寒さに対応したと思いますけど、当時の周りの民家は粗末な造りだったと思うから、如何に豪華な建造物だったのか、生活格差の大きさにも想いを馳せた訳です。
投稿: John 1940 | 2020年6月13日 (土) 04時29分
John 1940さん、こんばんは。
そうなんです。保存修理工事後の一般公開は、3年後なんですよね。結構、長いですね。
ここ旧日本郵船小樽支店にも入られてましたか!
確かに、2階会議室の絨毯、すごいですね。
一枚ものなんでしょうね(すいません、その情報はもってませんでした…)
なるほど、階段の窓が二重窓に。気づきませんでした。
寒さ対策として、やはり当時としては、考えられた豪華な作りだったんですね。
なるほど、この建物と周囲の生活格差は際立っていたのでしょうね。
投稿: 小梅太郎 | 2020年6月14日 (日) 02時25分