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2020年6月24日 (水)

ニュースより/小樽市が日本遺産に単独の地域型で申請していた「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」は認定ならず

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先日、ちょっと残念なニュースがありました。

文化庁が6月19日(金)に、新たな日本遺産の認定結果を発表したのですが、小樽市が単独で地域型として申請していた「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽」は、残念ながら認定になりませんでしたね。

※参照ニュース
・2020年6月20日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄/第2社会欄
小樽地域型日本遺産 認定逃す(小樽ジャーナル)

今回、小樽が申請した「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽〜「民の力」で創られ蘇った北の商都〜」は、小樽運河や色内銀行街、松前神楽など37件を構成文化財に、港や鉄道で物資と人が集まり、北日本随一の商都に発展し、さらには現在の文化と観光の街に生まれ変わった歴史までを示したものだそうです。

※参照:小樽市 :日本遺産の申請結果について

北海道の心臓というのは、小林多喜二が随筆の中でそう表現したそうで、そこからつけたそうですね。

※写真は構成文化財となっているものから。

日本銀行旧小樽支店
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旧手宮鉄道施設(国指定重要文化財)
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今回、文化庁が新たに発表した日本遺産の認定には、全国から69件の申請があり、認定されたのは21件。今回のを含めて全国の認定件数は104件となり、目標としていた100件を超えたため、今後の新規認定は行わない方針ということで、今回が最後のチャンスと言われていたんですよね。

日本遺産については、小樽市のHP内に記載があるので、引用させていただきます。

「日本遺産(JapanHeritage)」は、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(JapanHeritage)」として文化庁が認定するものです。ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。
小樽市 :日本遺産

ということで、そのストーリー作りがポイントとなるんですね。

で、日本遺産には、複数の市町村にまたがってストーリーが展開するシリアル型と、単一の市町村でストーリーが完結する地域型の2つがあって、小樽市は、すでに「北前船」と「炭鉄港」という2つでシリアル型の認定を受けているんです。

小樽がシリアル型で認定を受けている日本遺産は、2018年に「荒波を越えた男たちの夢を紡いだ異空間〜北前船寄港地・船主集落」に追加認定され、2019年に「本邦国策を北海道に観よ!〜北の産業革命「炭鉄港」〜」です。

そして今回、小樽として単独の地域型を初めて申請していたのですが、残念な結果となってしまいました。

旧日本郵船(株)小樽支店 
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松前神楽(国指定重要無形民俗文化財)
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ちなみに今回、北海道からは、小樽を含む3件の申請があり、そのうち、標津町・室蘭市・別海町・羅臼町が申請した「鮭の聖地」の物語~根室海峡一万年の道程~」が認定されました。いや〜、根室に行ってみたいですね。

ということで、残念ながら地域型の申請は認定にはなりませんでしたが、こういった“遺産”があるのは間違いないわけなので、是非、この内容を小樽の観光振興・地域活性化につなげていきたいですね(どこかで申請内容を詳しくみられるのかな!?)。

小樽市 :日本遺産
令和2年度「日本遺産(Japan Heritage)」の認定結果の発表について | 文化庁

【関連記事】
〜小樽市「地域型」日本遺産応援〜緊急シンポジウムに参加してきました(12月17日開催)

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コメント

小梅さま。最後の申請にも拘わらず、選に洩れたこと自体は残念な結果でしたね。その一方で小樽市が申請時に盛り込んだ、文化遺産の構成要素は、手宮の鉄道や旧日本郵船小樽支店の建物、元日銀小樽支店の建物など、部分的に歴史的価値のあるものは存在するのですが、全体的に見た場合、やはりそれだけでは弱かったのではないかと思います。また歴史的文化遺産を「総合的に整備・活用」という面でも、少なくともその歴史の延長線として密接な関係性を強く維持しつつ活かしたもの、という観点でも論理的かつ歴史的整合性と価値性という点での評価が得られなかったのでは、と推測されます。北海道は本州に比べて歴史が浅い分だけ、北前船や松前城など江戸時代との強い繋がりのある文化遺産を前面に打ち出さねば、文化遺産として認定される事は難しいかもしれませんね。ただ個人的には、無理矢理感満載の形で認定されて、観光客の方々から陰で揶揄されるよりは良かったかな、と思います。

投稿: 多摩HT | 2020年6月25日 (木) 17時37分

多摩HTさん、こんばんは。
関係各所の皆さんが、かなり頑張られていて、私もシンポジウムに参加したりして、注目していたのですが、残念な結果になってしまいました。
各時代それぞれの歴史ある文化遺産を、ストーリーとして小樽という街そのものの歴史と結び付けてアピールするのは、なかなか大変な作業だったかもしれませんね。
せっかくですから、今回の内容を観光振興やまちづくりに活かしていきたいですね。

投稿: 小梅太郎 | 2020年6月26日 (金) 02時11分

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