第22回小樽市都市景観賞に小樽芸術村と旧岡川薬局、奨励賞にNPO法人小樽民家再生プロジェクトが受賞(平成29年度)
1月11日(木)に、第22回小樽市都市景観賞と都市景観奨励賞の表彰式が市役所であったそうです。
今回、受賞したのは、小樽市都市景観賞が、小樽芸術村と(旧)岡川薬局の2件で、小樽市都市景観奨励賞がNPO法人小樽民家再生プロジェクトの1件でした。
昨年中に選定されて受賞が決定していたので、平成29年度の受賞ということになります。
小樽では、歴史ある貴重な建物を「小樽市指定歴史的建造物」として指定する他に、景観に主眼を置いた「小樽市都市景観賞」と、それに準じる「小樽市都市景観奨励賞」があります。
1988年(昭和63年)に設けられた都市景観賞は、2001年(平成13年)から隔年で選定されています。候補を募集して、その中から選考されるんですよね。
以下は小樽市HP内の小樽市都市景観賞概要からです。
小樽市都市景観賞は、小樽の歴史と風土に調和した都市景観をつくり出している建築物やイベントなどを表彰することにより、都市環境の向上とまちづくりへの関心を高めていただくため、昭和63年に設けられました。 都市景観の形成に寄与している建築物やイベントなどを行っている個人・団体に小樽市都市景観賞を、小樽市都市景観賞に準じるもので、良好な都市景観形成への積極的な姿勢と努力が認められた個人・団体には都市景観奨励賞を贈呈しています。
小樽市 :小樽市都市景観賞トップ
では、受賞内容について、個別にちょっとだけ見ていきたいと思います。
※小樽市HP内の受賞物件詳細はこちら。
・小樽市 :第22回小樽市都市景観賞受賞物件
小樽芸術村
小樽芸術村は、家具・インテリア製造小売り最大手のニトリによる、小樽の歴史的建造物を改装して開設した複合的な芸術空間です。
平成28年に先行オープンした臨港線沿いのステンドグラス美術館(旧高橋倉庫)と小樽芸術村ミュージアムショップ(旧荒田商会)に加えて、平成29年8月に旧三井銀行小樽支店(名称はそのまま)、9月に似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店/旧ホテルヴィブラントオタル)がオープンしてグランドオープンとなりました。
隣接する歴史的建造物4棟に中庭を配置する小樽芸術村は、新しい観光スポットにもなっていますね。
歴史に芸術という新たな要素を加えた複数棟の歴史的建造物と中庭とが一帯的に活用されることにより、個々の歴史的建造物の価値が高められるとともに、新たな景観空間が創出されたことが評価された。
小樽市 :第22回小樽市都市景観賞受賞物件
※サイトはこちら:小樽芸術村公式サイト 似鳥美術館
※関連記事
・小樽芸術村がグランドオープン!!似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店)が9月1日にオープンします
・ニトリ小樽芸術村の施設のひとつ「旧三井銀行小樽支店」が8月1日より先行オープンしてます(まだ行ってません)
(旧)岡川薬局
1930年(昭和5年)に建築された旧岡川薬局は、小樽市指定歴史的建造物にも指定されていて、2010年(平成22年)からは、建築家で空間・映像デザイナーの福島慶介さんによって、カフェにゲストハウス、レンタルスペースとして活用されていて、様々なイベントも開催されています。
2011年(平成23年度)には、奨励賞を受賞してるんですよね。
歴史的建造物の新たな活用モデルとして建物の価値を高めたことが評価され、平成23年度に小樽市都市景観奨励賞を受賞した。
受賞後も、出店者が入れ替わる形式のカフェやレンタルスペースでのイベント、宿泊費と労働の等価交換を行うワーキングステイ制の導入など、歴史的建造物を活用した独自の運営方法を取り入れるとともに、地域交流の拠点となるイベント等を開催するなど、創意工夫の努力が認められ、継続して活用されている点が評価された。
小樽市 :第22回小樽市都市景観賞受賞物件
※サイトはこちら:(旧)岡川薬局
※関連記事
・(旧)岡川薬局でオリジナルポークカレーと岡川ラーメン
NPO法人小樽民家再生プロジェクト(奨励賞)
奨励賞を受賞したのは建物ではなくて、小樽の民家、古民家の保護、再生に向けて様々な活動を行なっている、NPO法人小樽民家再生プロジェクトで、これまでに多くの実績を残されています。
平成24年に設立し、小樽の民家、古民家の保護に向けた「物件所有者と入居希望者とのマッチング」や「移住・起業支援ハンドブックの作成」、小樽伝統の石蔵の保護を目的とした「小樽石蔵シンポジウムの開催」など、民家の再生に関して多角的な活動を行っており、良好な景観保全活動への積極的な取り組みが評価された。
小樽市 :第22回小樽市都市景観賞受賞物件
※サイトはこちら:NPO法人 小樽民家再生プロジェクト | 「小樽民家」を通して「観る・遊ぶ・住む」をサポートします
おわりに
ということで、以上、第22回小樽市都市景観賞と都市景観奨励賞の受賞内容についてでした。
こういった活動が、小樽の現在の街並み、景観を作っているんですね。
※関連ニュース
・2018年1月12日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄
・都市に魅力を!都市景観賞と奨励賞決定 (小樽ジャーナル http://otaru-journal.com)
※参考:小樽市 :小樽市都市景観賞トップ(小樽市HP内)
【関連記事】
※前回(第21回)の受賞発表時の記事がこちらです。
・第21回小樽市都市景観賞と都市景観奨励賞が発表されました(平成27年): 小梅太郎の「小樽日記」
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コメント
小梅太郎様、こんにちは。いつもブログを楽しく拝見させていただいております。
今回の都市景観賞は、小樽ジャーナルによれば応募件数たったの10件だったそうです。
自薦他薦問わずだれでも応募できるのが小樽市都市景観賞で、NPO法人小樽民家再生プロジェクトを推薦したのはただの小樽市民である私です。以前の都会館も私が推薦しました(2回とも小樽市から感謝状が届きました)。
同じ推薦者の推薦が2回連続で通るというのもなんだか寂しいです。応募件数が少なすぎるのは気になります。
小樽市はもっと周知徹底をしてほしいです。
投稿: 岩 | 2018年1月15日 (月) 13時23分
岩さん、こんばんは。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
私も小樽ジャーナルの記事を読みましたが、応募物件数10件というのは、確かに寂しいですね。
なんと、岩さんがNPO法人小樽民家再生プロジェクトを推薦されたんですか。さらには都会館もでしたか!目の付け所が素晴らしいです!!
けど、確かに推薦が連続で通るのもなんだか寂しいという気持ちも分かります。選考に苦労するくらい、他にもたくさんの応募があってほしいですね。
このブログでも、もうちょっと都市景観賞について取り上げたいです。
投稿: 小梅太郎 | 2018年1月16日 (火) 01時12分