北海道初の鉄道「旧手宮線」の開通は日本では3番目でなく4番目!?
旧手宮線は、線路沿いに散策路が整備され、観光客が散歩したり線路上で記念撮影をしたりといった観光スポットになっている他、冬の小樽雪あかりの路や夏の小樽がらす市などの会場としても活用されています。
旧手宮線の散策路は、2016年10月末に中央通りから北側の手宮方面へ小樽市総合博物館までの整備工事が完了し、現在は寿司屋通りから総合博物館までの全長約1.6kmに渡って散策路が続いてるんですよね。
旧手宮線は日本で3番目でなく4番目の鉄道!?
この旧手宮線は、1880年(明治13年)11月に官営幌内鉄道の一部として、手宮〜札幌間に北海道で初めて開通した鉄道で、手宮線と呼ばれるのは南小樽駅から旧手宮駅の区間で、1985年(昭和60年)に全線廃止になってます。
旧手宮線が北海道初の鉄道ということは、よく知られていますが、日本国内ではというと、文献やネットではよく、新橋〜横浜間、京都〜神戸間に次いで“日本で3番目”という記述を目にします。
私もそう思っていて、このブログ内の記事のどこかでは、そのような表現を使っていたと思います。
が、実は3番目でなくて、4番目なんだそうです。
※参照サイトなどは文末に記載しています。
というのは、幌内鉄道より前の同年9月、岩手県の工部省釜石鉄道が開通していたそうです。
釜石鉄道は製鉄所に鉱石を運ぶために敷かれた鉄道だったそうですが、開業3年後に製鉄所が操業停止したのに伴い、鉄道も運休になったそうで、操業期間が短かったからなのか、はたまた鉱山専用鉄道だったからなのか、理由は分かりませんが、こちらでは手宮線が日本で3番目と広く認識されてしまっているんですね。
けど、歴史的には4番目なんですね。
後に参照元として記載してる小樽市総合博物館の方も言われてますが、順番云々はさておき、北海道で初めて開通して、小樽、そして北海道の発展の起点となった鉄道の歴史的な重要性には変わりはないんですよね。
ということで、旧手宮線は日本で3番目でなく4番目の鉄道だったという話でしたが、“日本で〜番目”という表記は、ネットや書籍など各所で扱いがバラバラの状況なので、今後このブログでは、“北海道初の鉄道”という表現の方を主に使っていこうと思います(他の記事の修正をしないと)。
※参照サイトなど。
・北海道最初の鉄路「旧国鉄手宮線跡地」【コラムリレー第17回】 | 集まれ!北海道の学芸員
・書籍「小樽散歩案内」発行:有限会社ウィルダネス(Amazonで「小樽散歩案内」を探す)
・2017年4月22日付北海道新聞夕刊(旧手宮線の散策路)
・手宮線 - Wikipedia
・釜石鉱山鉄道 - Wikipedia
※小樽市総合博物館のFacebookページにも記載があります(埋め込み機能により表示してます)。
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コメント
小梅様こんにちは。
以前は博物館も3番目と表現していましたが近年は順番に
こだわらず「北海道で初めての本格的な鉄道」という表現です。
日本国有鉄道百年史では明治2年の茅沼炭鉱軌道(泊)を
最初としているようです。鉄道の基準によって順番は変わ
るので順位自慢はあまり意味はないと思います。
投稿: dialin6700 | 2017年11月24日 (金) 13時12分
dialin6700さん、こんばんは。
以前、博物館の3番目ではないとの記載を目にして、私も色々と調べてみて、今回、ブログにも書いておくことにしました。
茅沼炭鉱についても今回確認しましたが、日本国有鉄道百年史ではそちらが最初なんですね!
確かに、基準によって都合のいいように変わってくるので、あまり意味はないかもしれませんね。
投稿: 小梅太郎 | 2017年11月25日 (土) 02時50分