手宮のホーマック裏の海上にあるコンクリートの土台のようなものはなに?
手宮のホーマックの駐車場から海を眺めると、岸からすぐ近くの海上に、四角いコンクリートの何かの土台のようなものが2つ顔を出しています。
※写真がちょっと前の2017年5月4日撮影なのでご了承を。
これはいったい何だろうと思っている方も多いと思います。私も思ってました。
ちなみに、これを明治44年に石炭を船に積み出すため海上に作られた手宮高架桟橋の跡と思われている方も多く、そういう記述を目にすることもあるのですが、違うそうです。
といっている私も、詳しくは小樽をディープに案内する書籍「小樽散歩案内」(発行:有限会社ウィルダネス)で知ったんですけどね。
それによると、このコンクリートの土台のようなものは、戦後に作られた石炭積み出し施設(ローダー)の跡だそうで、その施設は昭和50年代終わりに廃止・撤去されて、現在はその台座部分だけが残っているということなんですね。
手宮高架桟橋が海に伸びていた場所はもうちょっと先のようですが、その高架桟橋は昭和19年に廃止されていて、現在はその痕跡はなく、小樽市総合博物館裏手の道路沿いの崖に見られる、高架桟橋に至る線路の路盤を支えたレンガ積みの擁壁のみで、その名残を見ることができます。
ちなみにその擁壁は、「旧手宮鉄道施設」として国の重要文化財に指定されている施設のうちのひとつです。
ということで、今回は手宮の海にあるコンクリートの土台のようなものは、高架桟橋跡ではなくて、石炭積み出し施設の台座だった、という話でした。
※こちらの「写真で辿る小樽〜明治・大正・昭和〜」で、手宮高架桟橋やローダーが写った写真を見ることができます(この書籍は、先ほどの「小樽散歩案内」と同じ方による本なんですよね)。
【関連記事】
・重要文化財・旧手宮鉄道施設のひとつ、擁壁(ようへき)がよく見えます
・小樽市総合博物館/第5回《重要文化財の旧手宮鉄道施設》
・「写真で辿る小樽〜明治・大正・昭和〜」〜小樽好きなら手にしたい、貴重な写真で小樽の歴史を知る本
ランキングに参加しています。
にほんブログ村
スポンサーリンク
| 固定リンク
「 その他の気になる建物」カテゴリの記事
- 気になる建物/花園公園通りの小樽市消防本部整備工場の建物(2018.12.07)
- 朝里神社は朝里小学校のすぐ近く(2018.12.01)
- 気になる建物/相生町の専門学校 国際インテリアアカデミーの建物(2014.04.13)
- 入船陸橋近くの石造倉庫が宿屋になっていた〜蔵宿 末広(2018.08.09)
- 市民会館から下りていったところに建つ建物は「小樽公園弓道場」(2017.09.05)
コメント