祝津の小樽市鰊御殿のすぐ下に建つ碑は、劇作家として活躍した八田尚之文学碑
道道454号小樽海岸公園線で祝津に入り、道路の端の先に続く高島岬の高台に建つ「小樽市鰊御殿」は、祝津のシンボルのような建物ですよね。
旧田中家住宅とも呼ばれ、北海道指定有形文化財でもある小樽市鰊御殿には、この高台を上っていくのですが、その上る途中にちょっとしたスペースがあって、そこに碑が建っているんです。
(鰊御殿のすぐ下です)
(この碑です)
今回は、鰊御殿のすぐ下に建つその碑についてなのですが、これは劇作家・八田尚之(はった なおゆき)の文学碑です。
といいつつすいません、勉強不足で、八田尚之という方のことを知らないので、いつものようにちょっと調べました。
小樽生まれの八田尚之(1905年〜1964年)は、多数の映画のシナリオを書いて活躍し、1954(昭和29)年には劇団手織座を結成し、主宰者、演出家としても活躍して、劇団のために16本の戯曲を執筆したそうです。
この文学碑は、八田尚之の没後2年目の1966年(昭和41年)8月25日に建立されました。
碑は3面になっていて、右側が肖像のレリーフ。
中央の碑面には、1962年(昭和37年)に帰樽したおりに作られたという詩「がんぜ」が刻まれています。
そして、左側には劇作家としての悲願であった「胸底にしまひ忘れた、皆の素朴な魂をゆさぶる芝居をつくりたい」ということばが刻まれているとのことです。
ということで、祝津の小樽市鰊御殿のすぐ下に建つ、小樽ゆかりの八田尚之文学碑についてでしたが、今まで何気なく見ていた碑も、その人物について知ると、これからこの碑を見る時の気持ちも変わってきますね。
※参考
・「おたる案内人テキストブック」小樽観光大学校運営委員会編
・小樽ジャーナル(八田尚之文学碑)
・小樽市 :おたる文学散歩 第17話 文学の中の食べ物
・八田尚之 - Wikipedia
【関連記事】
・小樽・祝津の高台に建つ北海道有形文化財「小樽市鰊御殿」(旧田中家住宅)
(高台から見た祝津の風景。この日はおたる祝津にしん群来祭りが開催してました)
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