今年も小樽市指定歴史的建造物の「旧遠藤又兵衛邸」が一般公開中です(5月28日まで)
富岡町にある小樽市指定歴史的建造物の「旧遠藤又兵衛邸」が、今年も一般公開されています。
公開期間は2017年5月21日(日)〜28日(日)まで。
公開時間は10:00~15:00までで、無料開放です。
旧遠藤又兵衛邸は、現在は立正佼成会小樽教会の所有で、毎年、この時期に一般公開してくれているんですよね。
※写真中心の長い記事になっているので、トップページでは《続きを読む》という形にしてます。
旧遠藤又兵衛邸の建物外観の様子
場所は小樽警察署前の坂をもうちょっと上で、通り沿いの歴史を感じさせる塀と、とても立派で趣きある門が目を引きます。
この建物は、明治35年(1902年)建築の海産物卸商で富を築いた遠藤又兵衛の邸宅で、小樽市の歴史的建造物に指定されているほか、平成7年には小樽市都市景観賞も受賞しています。
小樽市のHP内に建物概要の記載があるので引用させていただきます。
この建物は、海産物卸商で富を築いた遠藤又兵衛の邸宅でした。 邸宅は、小樽港を望む高台にあり、木造瓦葺き下見板張りの武家屋敷を思わせる豪壮なつくりで、和風を基調としながらも玄関脇の応接間に大きな三面のベイウィンドウを付けた和洋折衷住宅です。 また、重厚な門・塀には鷹などの飾り瓦が付き、全体的に良く調和のとれた建物といえます。 平成7年、小樽市都市景観賞を受賞しています。
小樽市 :旧遠藤又兵衛邸
外観で目に止まるのは、やはり玄関脇の三面の窓がついて張り出た、白い下見板張りの洋室(応接間)部分ですよね。
その後に所有者が変わったのち、昭和39年から立正佼成会小樽教会の所有となり、老朽化のため昭和59年に取り壊される予定となったものの、正面部分は保存されて、現在に至っているということで、以前はさらに裏に広間や蔵がある豪邸だったそうです。
毎年、見学時に資料をいただけるのですが、それを要約した2015年の記事を再掲すると、
この建物は遠藤又兵衛氏の財力を使って、本州から木材を取り寄せ、釘を使わずに3年の歳月をかけて作られた和洋折衷の大豪邸だったとのことで、美しい庭園に囲まれたその豪邸は、「小樽御殿」の名で知られる邸宅だったそうです。
一般公開中の歴史的建造物「旧遠藤又兵衛邸」に行ってきました(5月24日まで)
ということで、建物内に入ると、建物の模型が展示されているのですが、現在残っている部分が下の赤枠の部分で、元はもっと大きな屋敷だったんですね。なるほど「小樽御殿」です。
今となっては、その全貌を見てみたかったなと、ちょっと残念ですが、それでもこうやって当時の繁栄に思いを馳せることのできる、建物の一部が残っているというのは貴重ですよね。
旧遠藤又兵衛邸の建物内部の様子
毎年行って、毎年掲載しているのですが、今年も建物内の写真を撮ってきたので、掲載しますね。
ここの応接間は、外観が印象的だった洋室部分ですね。
最後に、遠藤又兵衛という人物については、見学時の資料を要約した2016年の記事を再掲すると、
遠藤又兵衛は秋田出身で、16歳の時に松前商人に奉公後、独立して行商をしたそうです。その時に静岡県の海産商に認められて番頭となり、小樽に買い付けにきたのが小樽との出会いで、小樽に定住したのが明治12年とのことです。
歴史的建造物「旧遠藤又兵衛邸」が一般公開中なので見に行ってきました(5月22日まで)
ということで、その遠藤又兵衛が築いた歴史的建造物でもある邸宅に興味のある方は、見学に行ってみてはいかがでしょうか。
一般公開は5月28日(日)までで、時間が15時までと早いので注意です。
【関連記事】
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