ニュースより/重要文化財の旧日本郵船(株)小樽支店を約30年ぶりに補修工事をすることに
北運河の端にある運河公園を正面にして、重厚で堂々とした姿を見せる国指定重要文化財の「旧日本郵船(株)小樽支店」ですが、近年は老朽化が問題になっていました。
小樽市は、その老朽化の進む旧日本郵船小樽支店を約30年ぶりに補修することに決めたそうです。
このことは、2017年3月29日付 北海道新聞朝刊小樽・後志欄に掲載されていて、次のようなニュースになってました(引用はどうしんウェブより)。
小樽市は老朽化が進む国の重要文化財、旧日本郵船小樽支店(色内3)を約30年ぶりに補修することを決めた。市は財政難を背景に約6億円かかるとみられる補修に踏み切れずにいたが、市が認定を目指す「日本遺産」の核となる施設と判断、事業費を捻出する方針を固めた。
旧日本郵船、30年ぶり補修へ 小樽市が設計費計上 日本遺産認定の柱に | どうしんウェブ/電子版(道央)
補修工事は18年度以降で、3年間を想定しているそうです。
ニュースによると、本格的な補修工事は1987年以来ということですが、屋根が腐食して屋内に水が入り、水分がしみ込んだ石壁の表面が剥離している箇所もあるそうで、今回の補修工事では屋根の全面的なふき替えなどを行い、また、耐震化も図るそうです。
この旧日本郵船小樽支店は、1904年(明治37年)着工、1906年(同39年)10月に落成した、佐立七次郎の設計による石造2階建ての小樽を代表する歴史的建造物です。
日露戦争の講和条約による樺太の国境画定会議が、この建物の2階会議室で行われたことでも知られています。
ところで、この旧日本郵船小樽支店を核として小樽市が認定を目指している「日本遺産」についてですが、文化庁のサイトによると、
「日本遺産(Japan Heritage)」は(地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として文化庁が認定するものです。 ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を,地域が主体となって総合的に整備・活用し,国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより,地域の活性化を図ることを目的としています。
「日本遺産(Japan Heritage)」について|文化庁
ということで、ちょっとその内容が難しいですね。
クリアしないといけない課題も色々とあるようです。
そういえば、ここ旧日本郵船小樽支店は、2013年9月から老朽化に伴う保存修理調査工事(事前調査)のため、2015年3月まで臨時休館していたんですよね。
で、事前調査が終わって、2015年4月からまた開館していたと思うのですが、その後の本格的な補修工事がどうなるかと、ちょっと気にはなっていたんです。
今回、補修工事が決定したということで、その期間はまた閉館になってしまうのでしょうが、重要文化財というとても貴重な歴史的建造物ですから、これを機会にしっかり補修してもらいましょう。
【関連記事】
・臨時休館中の「旧日本郵船株式会社小樽支店」が4月より開館
※建物についての記事はこちら。
・旧日本郵船(株)小樽支店《建物等の基本情報》
・旧日本郵船(株)小樽支店《1階》
・旧日本郵船(株)小樽支店《2階》
・旧日本郵船(株)小樽支店《瓦葺附属舎》
ランキングに参加しています。
にほんブログ村
スポンサーリンク
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 祝津漁港にて群来が見られたそうです(2019年3月11日)(2019.03.13)
- ニュースより/今年も小樽の沿岸にニシンの群来(くき)がやってきた(2019年2月20日のニュース)(2019.02.22)
- ニュースより/2019年の「おたる運河ロードレース」はハーフが中止に(2019.03.11)
- ニュースより/JR南小樽駅の多目的トイレやエレベーター設置などのバリアフリー化が2020年度に完成予定(2019.03.07)
- 観光の街・小樽の顔「2019ミスおたる」の2名が決定(2019.03.03)
コメント