小樽築港の斜路式ケーソン製作ヤードの歴史のある巨大なクレーン2基が解体撤去されてます
小樽築港の南防波堤の近くに、巨大なクレーンが2基あります。
これは斜路式ケーソン製作ヤードのクレーンで、昭和10年(1935年)製と古く歴史のあるものなんですが、老朽化で倒壊の危険があるということで、解体撤去することが決まり、既にその作業が進められています。
このことは、2016年10月19日付北海道新聞朝刊小樽・後志欄や小樽ジャーナルの記事(小樽港のシンボル ! ケーソンクレーン解体撤去! (小樽ジャーナル http://otaru-journal.com))などでも掲載されてましたが、10月21日から解体作業が始まり、11月中旬頃には撤去されてしまうようです。
そこで、近くまでは行かなかったのですが、ウイングベイ小樽に行った際に遠くからですが、その様子を見てきました。
(10月22日撮影)
拡大してみました。
すでに囲いがされていて、このクレーンが、間もなくなくなってしまうんですね。
ちなみに、先ほどでてきた、ここにある斜路式ケーソン製作ヤードとは、ケーソンと呼ばれる大きなコンクリートの箱型の構造物を、所定の場所で水中に沈めて防波堤を作っていく工法において、製作したケーソンを滑り台のような斜路を使って、海上に進水させる施設です。
そして、高さ23メートル、アームの長さが30メートルの鉄製の、今回撤去されるクレーン2基は、コンクリート製ケーソン製造のための資材を運ぶために、昭和10年(1935年)に作られたものです。
ただ、ケーソンの大型化に伴って、ここで作れるようなケーソンの需要がなくなり、2005年に作られたのが最後とのことで、私はここが使われている様子を見たことがなかったんですよね。一度、見てみたかったです。
このブログでは、このクレーンについて過去に次の記事で紹介したことがあります。
・小樽港の南防波堤周辺の様子と巨大なクレーン
その時の写真を掲載しますね。つまり、解体前の姿です。
斜路式ケーソン製作ヤードに関しては、2009年に土木学会選奨の土木遺産に認定されていて、そちらは残されるようですが、これらの施設は、知る人にとってはかなり貴重な施設だそうで、斜路式ケーソン製作ヤードは残るとはいえ、その関連施設のクレーンの撤去には、残念がる声が多いようです。
今回の投稿に関しては、私もあまり詳しくないので、施設の説明などは先述の新聞記事などを参考にさせていただきましたが、気になるのは、こういう歴史のある貴重な施設が撤去されているということを、おそらく小樽市民のほとんどが知らないんだろうな〜、ということです。
このブログで、解体前の様子を残すことができてよかったです。
※参考
・小樽港のシンボル ! ケーソンクレーン解体撤去! (小樽ジャーナル http://otaru-journal.com)
・2016.10.19北海道新聞朝刊小樽・後志欄
・小樽港のシンボル解体へ 23mのクレーン2基が老朽化:朝日新聞デジタル
【関連記事】
・小樽港の南防波堤周辺の様子と巨大なクレーン
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