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2016年3月27日 (日)

小樽市総合博物館本館にて博物館ゼミナール小樽学「考察小樽の軟石建造物」の最終回「小樽軟石形成の地質学的背景」の講義を聞いてきました

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手宮にある小樽市総合博物館本館にて、3月26日(土)に開催された、博物館ゼミナール小樽学「考察小樽の軟石建造物」第3回目の講義を聞いてきました。

これは3月に3回に渡って開催されたきたゼミで、この日が最終回の講義だったんですよね。
※前の2回は参加してないのですが、内容については、小樽市HP内のこちらに掲載されています。
小樽市 :博物館ゼミナール 小樽学「考察 小樽の軟石建造物」

で、この日のタイトルがこちら。

小樽軟石形成の地質学的背景―分かった事・まだ分からない事

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講師は、松田義章氏(北海道教育大学札幌校・非常勤講師)と松枝大治氏(北海道大学名誉教授)です。

ちなみに、松枝先生は、あのブラタモリでタモリさんが小樽に来てくれた時に、もう一人の案内人として登場した方なんですよね。
※当ブログで紹介したこちらの記事もどうぞ:ブラタモリ小樽〜タモリさんの足跡を辿る【後編】《水天宮〜花園町〜銀行の集まる交差点〜旧三井銀行小樽支店〜北運河》

そうそう、このゼミはどなたでも小樽市総合博物館の入館料のみで、申し込みも不要で聞くことができます。

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(これが入館券)

で、小樽軟石ですが、小樽でよく目にする歴史ある石造倉庫は、木骨石造と呼ばれる、内部は木で組んだ骨組みで、外壁に石を積み上げた構造の倉庫が多いのですが、これに使われているのが、防火性、保温性、保湿性があって、加工がしやすいという小樽軟石なんですよね。

ここまでは、よく小樽の石造倉庫の解説で目にするのですが、今回のゼミはその小樽軟石について、地質学的に解説するということで、実際、かなりアカデミックな内容でした。

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その内容について、ここで説明できるほど理解はできませんでしたが、例えば、小樽軟石は海底火山活動にによる凝灰岩でできているということで、色々な火山砕屑物(というのかな?)が含まれていて複雑なのだそうです。

ちなみに、小樽の倉庫にも使われている札幌軟石というのもあって、こちらの方が耳にする機会が多いかもしれませんが、札幌軟石は陸上火山によるものがほとんどで、軽石が火山灰で固められた比較的単純な構造だそうです。

この小樽軟石については、まだまだ分かっていないことがたくさんあるそうで、それでテーマが“分かった事・まだ分からない事”となっていたんですね。

ちょっと難しい内容ではあったのですが、とても興味深い講義で、今まで何となく名前だけ知っていた“小樽軟石”という石のことが、少しだけ分かったような気がして、より身近に感じられました。

これから、小樽の石造倉庫を見ると、これまでとは違った方向からも興味を持って見ることができそうです。

いや〜、こんな面白い講義だったら、前の2回も聞きにくれば良かったです。

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(この日も100席ほどの椅子が、結構埋まってました)

どうやら、3月の「博物館ゼミナール小樽学」は、毎年恒例となっているそうですね(知りませんでした)。

来年はどのような内容か分かりませんが(最後に館長がちょっと触れられていましたが)、こんな面白い講義ならまた参加したいです。


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コメント

私は文系の人間で、理系の事柄については?の
ところが多いのですが、このテーマも大変興味
を持ちました。

小学生の時、近くの山で砂岩が結構あったのを
覚えています。

小樽運河沿いの石の倉庫群が瞼に浮かんで来まし
たよ。

投稿: dlbzw31 | 2016年3月27日 (日) 09時11分

dlbzw31さん、こんばんは。
私も地質の話は、分からないことばかりなのですが、小樽軟石の話とあって、とても興味深く講義を聞きました。
小樽のあちこちにある、歴史のある石造倉庫は、小樽軟石を使って作られたものも多く、それらは小樽のどこかで採掘されたものだと思うと、何だか小樽の倉庫群が、一層興味深くなります!

投稿: 小梅太郎 | 2016年3月28日 (月) 02時01分

札幌軟石も小樽軟石も同じように
火山灰の堆積物だとは思いましたが、
小樽軟石は海底火山だったとか
知りませんでした。

今も切り出されている札幌軟石に比べて、
小樽軟石の倉庫群・個人の蔵は少ない感じがしますが、
住宅・商店の横に回ると軟石というのは
たまに見かけますよ。

旧日本郵船・その前の運河公園のトイレが
ハッキリと小樽軟石ですね
(遊戯施設と休憩所は札幌軟石)。

投稿: 隆次 | 2016年3月29日 (火) 10時51分

隆次さん、こんばんは。
今回の講義は、ちょっと難しかったですが、なかなか興味深い内容でした。
そうそう、旧日本郵船の建物は、小樽軟石をじっくり見学できる建物だと、確か言ってました!
隆次さんは、色々と詳しいのですね!
私はまだ、はっきりと札幌軟石との区別がつかないのですが、今まで以上に石造倉庫に興味を持ちました。

投稿: 小梅太郎 | 2016年3月30日 (水) 02時01分

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