伊藤整ゆかりの旧衣斐質店前の雪あかりの路/「小樽雪あかりの路18」番外編
2月14日(日)で10日間の日程を終えて閉幕した「小樽雪あかりの路18」については、このブログでもいくつかの会場の様子をお伝えしましたが、実はまだ一カ所、掲載してない雪あかりの路があるので、番外編ということで掲載したいと思います。
それは、小樽ゆかりの文学者・伊藤整と深く関わりのある建物、「旧衣斐(いび)質店」前の通りで行われた雪あかりの路です。
場所は静屋通りとアーケードの都通りに間の通りで、人気のホルモン焼き屋「春香園」のある通りですね。
(ちなみに、こちらが春香園)
この通りに入っていくと、通り沿いに古い木造の建物が建っているのですが、それが旧衣斐質店の建物です。
伊藤整と旧衣斐質店との関わりについては、私は全く知らなかったのですが、ここには伊藤整の親友、川崎昇という人が下宿していたそうで、伊藤整は頻繁にここに来ていたそうです。
そして、イベント「小樽雪あかりの路」の名称は、伊藤整の詩集「雪明りの路」にちなんでつけられた名前ですからね。
実は、昨年、この建物前の通りで、小樽雪あかりの路の開催に合わせて、ロウソクを灯すというニュースを目にしたのですが、見逃してしまったんですよね。
で、今年は見たいな〜って、ちょっと気にしてたんですが、公式のあかりの路会場としては実施してないようで、開催日時が分からなかったのですが、最初の週末の2月6日(土)に覗いてみたら、あかりが灯ってました。
元々ここは、街中ながらひっそりとして、夜は暗い通りなんですが、そのちょっと寂しげな小路に灯るロウソクの灯りは、何とも趣があって、味のある風景を作り出していました。
この時には、旧衣斐質店の建物前にいくつかの説明パネルがあったのですが、暗くて読めませんでした(汗)
伊藤整と旧衣斐質店については、ちょうど先日(2月14日)に発行された、小樽市限定の北海道新聞朝刊折込紙「新ねっとわーく小樽」の「何これOtaru」というコラムで詳しく紹介されていたので、それを参考にもうちょっと詳しく書き留めておきます。
そのコラムによると、伊藤整の親友の川崎昇が、この旧衣斐質店に下宿していたのは大正13年頃だそうで、詩集名を「雪明りの道」から「雪あかりの路」にすべきと進言したのが川崎昇だったそうです。
伊藤整はこの家に頻繁に通い、文芸誌についての構想を練ったと伝えられているそうですよ。
昨年、ここにロウソクを灯すというニュースが掲載された新聞記事によると、自身の詩を発表する同人誌の出版費用を稼ぐため、せっけん売りをしていた際の拠点にもしていたとか(2015年2月6日北海道新聞朝刊小樽・後志欄より)。
ということで、伊藤整ゆかりの旧衣斐質店前にロウソクが灯った、雪あかりの路の様子でした。
この旧衣斐質店前の建物は、とても趣があって、過去にも写真を撮っているとは思うのですが、今回見つからなかったので、また後日、明るい時の写真も掲載したいですね。
※参考:北海道新聞朝刊折込紙「新ねっとわーく小樽」No.19「何これOtaru」〜「伊藤整ゆかりの家、旧衣斐質店」より
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コメント
数年に一度位はこの通りを歩くことはあるんですが、伊藤整ゆかりの場所があるのは知りませんでした。
昨年この建物を初めてマジマジと見てみたんですが、かなり年季が入っていて積雪に耐えられるのだろうか?と心配になりましたよ。
建物は現在使用していないようでしたけど、通行人に被害が出ないといいが…とその時に思いました。
投稿: 隆次 | 2016年2月18日 (木) 13時02分
隆次さん、こんばんは。
私も昨年のニュース記事を見るまで、全然知りませんでしたが、こういう建物がまだ残ってるんですね。
確かにこの旧衣斐質店の建物は、そうとう年季が入っていて、心配になるくらいですね。
こうなると、建物の維持・管理のことも気になりますね。
投稿: 小梅太郎 | 2016年2月20日 (土) 00時44分