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2015年5月15日 (金)

何気に味わい深い、入船通りから南樽駅へと続く坂道

山手線のバスが通る入船通りから、JR南小樽駅へと向かう坂道は、閑散とした坂道ではあるのですが、何気に味わい深い坂道だったりするんですよね。

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実は、ちょっと前なんですが、小樽の魅力をウェブサイトやFacebookページにて発信する「おたるくらし」に、「南小樽駅に続く坂道を歩く」という記事を寄稿させていただいたんです。
南小樽駅に続く坂道を歩く | ここかしこが慕わしいまち

そこで、その際に撮ってきた写真が色々とあるので、それらを中心に、当ブログでも少し紹介したいと思います。「おたるくらし」の補足記事といったところですね。

※最初の写真は2015年3月28日撮影で、以下は4月10日及び14日撮影です。
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南樽駅界隈について

小樽市民は、JR南小樽駅のことを親しみを込めて「南樽(なんたる)」駅と呼んでます。

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南樽駅は小さく駅舎もとても古い駅なんですが、位置的には小樽市街地にあるので、利用客は結構多いですよね。

で、元々はここが初代の「小樽駅」だったんですが、南小樽駅になったのは、大正9年のことです。

この界隈はかつて繊維問屋が集まり、明治から昭和の戦後もしばらくの間は、とても賑わっていたということで、入船通りから南樽駅までの坂道の周囲には、実は今もその名残りを見ることができるんです。

(南樽駅前の坂の上から)
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【関連記事】
南小樽駅のホームから〜古いホームが味わい深い、通称「南樽駅(なんたるえき)」
南小樽駅の話


入船通りから南樽駅へと続く坂道界隈の様子

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入船通りから南樽駅へと続く坂道は、結構車通りは多いものの、どちらかというと閑散としているといってもいい感じの通りなんですが、よく見てみると古い建物があったりして、何気に味わい深いんですよね。

それらがおそらく、繊維問屋街として栄えていたころの名残りだと思うのですが、例えば、こちらは、昭和7年建築の繊維会社・旧神野兄弟合名会社(現 齋田産業小樽縫製工場)の建物ですね(後で別掲します)。

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この齋田産業の建物の奥隣には、旧北海織物株式会社(現 そば店「いろは」)の建物も建ってます(こちらも別掲)。

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他にも、古い木造の建物を店舗に利用していたり、小路には昔ながらの石造りの倉庫が今も残っていたりしています。

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ちなみに、下の写真の中程には、丸久星商事の看板がかかった、旧北海道銀行永井町支店の建物があったのですが、昨年解体されて、新しい建物が建ってます。→南樽駅下の旧北海道銀行永井町支店(丸久星商事)の建物がなくなってました

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ここは、100年は続くという老舗の釣具店「佐野商店」でしたが、
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確か先月(2015年4月9日付)の北海道新聞朝刊小樽・後志欄に先月いっぱいで閉店すると書かれてましたね。

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ということで、現在は特別な通りではない、ここ入船通りから南樽駅へと続く坂道ですが、かつてはここも大変な賑わいだったのだろうな〜、なんて、そんなことを考えながら、この坂道を歩くのが好きなんですよね。

【関連記事】
南樽駅に続く坂道沿いの気になる建物


旧神野兄弟合名会社(現 齋田産業小樽縫製工場)の建物

入船通りから南樽駅に向かう坂道を上りだすと、すぐ右にこの角の曲線が印象的な立派な建物が建ってます。

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この建物は昭和7年(1932年)建築の、かつてこの界隈が繊維問屋街として栄えていた頃の中心的な会社の一つであった、旧神野兄弟合名会社の建物だったとのことです。

現在は、齊田産業小樽縫製工場として、現役の建物ですね。

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坂道から横の道路に入っていくと、奥にも工場が続いています。

ちなみに、そのさらに奥隣に建っているのが、次に紹介する旧北海織物株式会社の建物です。

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【関連記事】
齊田産業小樽縫製工場/旧「神野兄弟合名会社」


旧北海織物株式会社(現 そば店「いろは」)の建物

入船通りから南樽駅に向かう坂道からはちょっと外れてますが、先ほどの齊田産業に並んで建っている建物が、旧北海織物株式会社(現 そば店「いろは」)の建物です。

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こちらも角に丸みを帯びた外観が印象的ですが、お店の前には建物についての案内板があり、昭和初期に建築されたものだそうで、やはり、この辺りが織物卸業の拠点として栄えた頃の問屋のひとつです。

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【関連記事】
旧「北海織物株式会社」(現 本格手打ちそば「いろは」)


上記の2つの建物とも、小樽市指定歴史的建造物には指定されていませんが、どちらも歴史を伝える、貴重で趣のある建物ですね。

ということで、今回はかつては繊維問屋街として栄えた、入船通りから南樽駅へと続く坂道周辺の様子でした。


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小樽の坂」カテゴリの記事

コメント

こんばんは
以前にも書きましたがこの道は数年間歩いた道です 南樽駅の裏口(下の入り口)だったりその日の気分で使い分けていましたがこんな建物があったんだーと改めて思っています
私が通っていた頃はまだ繊維問屋がありました
今はマンションも建っているのですね
この坂を降りて道銀か拓銀の前にバス停がありましたね
小樽は坂の街 味わいのある街ですね

投稿: みなみ | 2015年5月16日 (土) 01時38分

おはようございます。
いつも楽しく読ませていただいております。
ところで 「旧神野兄弟合資会社」 の読みですが、「かんの」だと思うんですが。
私はいつも、「かんのさん」 と呼んでいました。
驚いて姉に確認すると、確かに「かんのさん」だったと言っています。
気になって仕方がありません(笑)
果たしてどちらが正しいんでしょうか。

投稿: はは | 2015年5月16日 (土) 09時15分

「神野」かんのさんで大丈夫ですよ。帰省中友人らとそば処「いろは」でぬかぶとろろ食べました。「北の誉」と目につき一杯飲んだら案の定フラフラ(笑)翌日は角の「ネザーランド」でスープカレーを初体験(笑)食い意地はりまくりの帰省でした。南樽駅裏口の砂利道…改札出て裏口階段降りて…夜は特にもの寂しさ感じてしまいます。何か地方の田舎の駅に来た様で

投稿: T75 | 2015年5月16日 (土) 16時48分

みなみさん、こんばんは。
普段から南樽駅を利用する方は、南樽駅の裏口もよく利用するようですね。
みなみさんが通っていた頃は、まだ繊維問屋があったんですね!
私は全然記憶がないのですが、昔は活気があったのでしょうね。
この坂を下りたところにあるのは道銀で、今もあります(*^-^)
小樽の坂は、味わいがありますね。


ははさん、こんばんは。
「神野=かんの」でしたか!
たまたま私の持っている資料に、「じんの」と記載されているので、なにも疑問を持たずに記載してしまいました。
ただ、地元にの方が呼んでいるのですら、「かんのさん」が正しそうですね。
ひとまず、混乱を避けるために本文からふりがなを削除して、ちょっと調べてみますので、ご了承願います。
ご指摘ありがとうございます!


T75さん、こんばんは。
やっぱり「かんの」さんなんですね!?
手持ちの資料に「じんの」と書かれていて、そのまま記載してしまいました。本文ふりがなは削除しておきます。
ネザーランドには、まだ食べに行ったことがないので、行ってみたいです。
久しぶりの小樽は、食い意地はりまくりのくらいがいいと思います!
確かに、南樽駅の裏口は、夜は寂しそう…

投稿: 小梅太郎 | 2015年5月17日 (日) 01時09分

この通りだったと思うんですが、、
昔「自由人」っていう喫茶店ありませんでしたか?
思い出したくてモヤモヤしてます

投稿: 桃 | 2015年5月18日 (月) 11時39分

桃さん、こんばんは。
いや〜、すいません。
この通りは昔はほとんど行かなかったので、お店のことはよく分からないのですが、「自由人」っていう喫茶店は間違いなくありました。
なぜ分かるかというと、私の持っている昔の地図に「喫茶 自由人」って乗ってるんです(*^-^)
結構、上の方ですね。

投稿: 小梅太郎 | 2015年5月19日 (火) 02時55分

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