山手線のバスが通る入船通りから、JR南小樽駅へと向かう坂道は、閑散とした坂道ではあるのですが、何気に味わい深い坂道だったりするんですよね。
実は、ちょっと前なんですが、小樽の魅力をウェブサイトやFacebookページにて発信する「おたるくらし」に、「南小樽駅に続く坂道を歩く」という記事を寄稿させていただいたんです。
→南小樽駅に続く坂道を歩く | ここかしこが慕わしいまち
そこで、その際に撮ってきた写真が色々とあるので、それらを中心に、当ブログでも少し紹介したいと思います。「おたるくらし」の補足記事といったところですね。
※最初の写真は2015年3月28日撮影で、以下は4月10日及び14日撮影です。
南樽駅界隈について
小樽市民は、JR南小樽駅のことを親しみを込めて「南樽(なんたる)」駅と呼んでます。
南樽駅は小さく駅舎もとても古い駅なんですが、位置的には小樽市街地にあるので、利用客は結構多いですよね。
で、元々はここが初代の「小樽駅」だったんですが、南小樽駅になったのは、大正9年のことです。
この界隈はかつて繊維問屋が集まり、明治から昭和の戦後もしばらくの間は、とても賑わっていたということで、入船通りから南樽駅までの坂道の周囲には、実は今もその名残りを見ることができるんです。
(南樽駅前の坂の上から)
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・南小樽駅のホームから〜古いホームが味わい深い、通称「南樽駅(なんたるえき)」
・南小樽駅の話
入船通りから南樽駅へと続く坂道界隈の様子
入船通りから南樽駅へと続く坂道は、結構車通りは多いものの、どちらかというと閑散としているといってもいい感じの通りなんですが、よく見てみると古い建物があったりして、何気に味わい深いんですよね。
それらがおそらく、繊維問屋街として栄えていたころの名残りだと思うのですが、例えば、こちらは、昭和7年建築の繊維会社・旧神野兄弟合名会社(現 齋田産業小樽縫製工場)の建物ですね(後で別掲します)。
この齋田産業の建物の奥隣には、旧北海織物株式会社(現 そば店「いろは」)の建物も建ってます(こちらも別掲)。
他にも、古い木造の建物を店舗に利用していたり、小路には昔ながらの石造りの倉庫が今も残っていたりしています。
ちなみに、下の写真の中程には、丸久星商事の看板がかかった、旧北海道銀行永井町支店の建物があったのですが、昨年解体されて、新しい建物が建ってます。→南樽駅下の旧北海道銀行永井町支店(丸久星商事)の建物がなくなってました
ここは、100年は続くという老舗の釣具店「佐野商店」でしたが、
確か先月(2015年4月9日付)の北海道新聞朝刊小樽・後志欄に先月いっぱいで閉店すると書かれてましたね。
ということで、現在は特別な通りではない、ここ入船通りから南樽駅へと続く坂道ですが、かつてはここも大変な賑わいだったのだろうな〜、なんて、そんなことを考えながら、この坂道を歩くのが好きなんですよね。
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・南樽駅に続く坂道沿いの気になる建物
旧神野兄弟合名会社(現 齋田産業小樽縫製工場)の建物
入船通りから南樽駅に向かう坂道を上りだすと、すぐ右にこの角の曲線が印象的な立派な建物が建ってます。
この建物は昭和7年(1932年)建築の、かつてこの界隈が繊維問屋街として栄えていた頃の中心的な会社の一つであった、旧神野兄弟合名会社の建物だったとのことです。
現在は、齊田産業小樽縫製工場として、現役の建物ですね。
坂道から横の道路に入っていくと、奥にも工場が続いています。
ちなみに、そのさらに奥隣に建っているのが、次に紹介する旧北海織物株式会社の建物です。
【関連記事】
・齊田産業小樽縫製工場/旧「神野兄弟合名会社」
旧北海織物株式会社(現 そば店「いろは」)の建物
入船通りから南樽駅に向かう坂道からはちょっと外れてますが、先ほどの齊田産業に並んで建っている建物が、旧北海織物株式会社(現 そば店「いろは」)の建物です。
こちらも角に丸みを帯びた外観が印象的ですが、お店の前には建物についての案内板があり、昭和初期に建築されたものだそうで、やはり、この辺りが織物卸業の拠点として栄えた頃の問屋のひとつです。
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・旧「北海織物株式会社」(現 本格手打ちそば「いろは」)
上記の2つの建物とも、小樽市指定歴史的建造物には指定されていませんが、どちらも歴史を伝える、貴重で趣のある建物ですね。
ということで、今回はかつては繊維問屋街として栄えた、入船通りから南樽駅へと続く坂道周辺の様子でした。
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