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2013年9月23日 (月)

春香山の麓にある彫刻家・本郷新の旧アトリエは、建築家・田上義也氏の設計

先日、小樽の春香山山麓の自然を会場とした、ユニークな野外美術展「ハルカヤマ藝術要塞2013」の様子をこのブログでも紹介して、さらに前回の記事ではその会場内にあり、展示の一部となっている廃墟のホテル「旧シーサイドホテル」について取り上げましました。

そしてさらにもう一つ、「ハルカヤマ藝術要塞2013」の会場内には気になる建物があったんですよね。

それは、彫刻家・本郷新(ほんごうしん)が使用していたという旧アトリエです。

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本郷新氏については勉強不足でよく知らないのですが、札幌生まれの彫刻家で、小樽では旭展望台にある小林多喜二文学碑が本郷新氏の作品だそうです。

そしてこの本郷新氏の旧アトリエは、北海道を拠点に活躍した建築家・田上義也(たのうえ よしや)氏の設計によるものだそうです。

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これまた私は建築関連に特別詳しいわけではないですが、田上義也氏と言えば、小樽では小樽市指定歴史的建造物でもある「坂牛邸」の設計者として知られており、その坂牛邸は現在、田上義也記念室として公開されていますね。

この旧アトリエは現在はかなり朽ちていますが、洗練されたというか、大胆で印象的な外観でした。

今回はこの建物も「ハルカヤマ藝術要塞2013」の展示の一部となっていて、建物の1階部分には入ることができ、中で展示もされていました。

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建物内には綺麗な螺旋階段があったのですが、写真に収めることができなかったのがちょっと残念。

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本郷新記念札幌彫刻美術館のサイトの中にこのアトリエについての記述があったので、引用させていただくと、

本郷新は、1965年小樽市春香町(はるかちょう)の石狩湾を見下ろす山麓に、東京世田谷のアトリエとは別に、野外彫刻など大作を完成した後の休息の場、あるいは故郷に戻ったときの拠点としてアトリエを建てた。
本郷新とテラコッタ

ということで、1965年(昭和40年)の建築なんですね。

さらにこの建物の横の奥には別の小さな建物があります。

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どうやら、ここには焼き釜があったようですね。

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今回はこの建物の中でも展示がされていました。

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ということで今回、「ハルカヤマ藝術要塞2013」鑑賞の一環で、田上義也氏設計による本郷新氏の旧アトリエという、貴重な建物を見ることができたのですが、現状、建物内はあちこち朽ちていて、床も抜けかけていてと、今後建物としてはそんなにもちそうにないのが、ちょっともったいないですね。

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【関連記事】
小樽春香山山麓での野外美術展「ハルカヤマ芸術要塞2013」に行ってきました
春香山の麓の廃墟ホテル「旧シーサイドホテル」(「ハルカヤマ藝術要塞2013」より)

郷新氏の作品、旭展望台の小林多喜二文学碑についてはこちらの記事を。
小樽ゆかりの作家、小林多喜二の文学碑

田上義也氏設計の坂牛邸については、こんな記事も書いてます。
冬の坂牛邸
再び坂牛邸へ

「ハルカヤマ藝術要塞2013」の公式サイトはこちらです。
ハルカヤマ芸術要塞2013


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