旧北海道拓殖銀行小樽支店(現 ホテルヴィブラントオタル)
色内大通りの様子について紹介する記事を一年ぶりに再開しています。
(前回記事はこちら「色内大通りと日銀通りの交差点を眺める」)
再開にあたっては、記事が途中で止まっていた色内大通りと日銀通りの交差点について、まずはその交差点に建つ小樽市指定歴史的建造物についてです。
(写真の撮影時期が主に1年前の4月なのでご勘弁を)
「旧北海道拓殖銀行小樽支店」
(現 ホテルヴィブラントオタル)
かつての「北のウォール街」にあるこの交差点の角には、この旧北海道拓殖銀行小樽支店、そして、旧三菱銀行小樽支店、旧第一銀行小樽支店がそれぞれ堂々と建っているんですよね。
大正12年(1923年)建築の鉄筋コンクリート造4階建地下1階。
すっきりとした外観ながら、とても歴史を感じさせる佇まいで、正面の曲線が美しいですね。
ちなみに、ホテルの正面入口は、もうちょっと先の通り沿いの、
こちらです。
今回は建物の紹介ということで、ホテルについては宿泊したことがないので分からないんです。
地元民としては、宿泊はもちろん、なかなか中に入る機会がないのが残念です。
いつもの小樽市指定歴史的建造物の案内板ですが、ほぼ同内容の小樽市ホームページより引用させてもらいます。
この建物は、小樽経済絶頂期に建設され、三菱、第一各銀行小樽支店と共に北のウォール街の交差点を飾っています。 銀行に貸事務所を併設する当時の道内を代表する大ビル建設で、銀行ホールには2階まで吹き抜けで、6本の古典的円柱がカウンターに沿って立ち、光を受けた様は圧巻です。 初期鉄筋コンクリート造建築の道内主要遺構でもあります。 平成8年、小樽市都市景観賞を受賞しています。
小樽市 : 旧北海道拓殖銀行小樽支店
とのことで、小樽市都市景観賞も受賞してるんですね。
よく、あちこちでこの建物について「旧ホテル1-2-3小樽」という表記を目にしますが、2005年に経営元が破綻した際にそのホテルグループを脱退したとのことです。
ホテルヴィブラントオタルのHPには建物の変遷が掲載されていました。
大正12年(1923年)北海道拓殖銀行小樽支店として竣工
昭和44年(1969年)北海道拓殖銀行小樽支店移転の為 閉鎖
平成元年(1989年)小樽ホテルとして開業
平成7年(1995年)ペテルブルグ美術館として開業
平成14年(2002年)ホテル1−2−3小樽として開業
平成18年(2006年)ホテルヴィブラントオタルと改称し現在に至る
ホテルヴィブラントオタルのHPはこちら。
「小樽のホテルならホテルヴィブラントオタル」
建物内の銀行時代の円柱が、当時の面影を残したままそびえているということですし、やっぱり、機会があったら建物内をゆっくり見てみたいですね。
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コメント
余談ですが子供の頃に大人達が良く「結婚するなら拓殖マン」と言ってたのを覚えてます。道内屈指のエリートだったのでしょう。商大通りの交差点角に緑支店がありましたね。しかし小樽は歴史建造物の宝庫!!良く取り壊しせず活用し続けてくれました!
投稿: T75 | 2013年4月22日 (月) 12時03分
T75さん、こんばんは。
そうですよね、都市銀行ですからね。
まさか拓銀が、という感じでした。
こういうふうに歴史的建造物が活用されているのは、
嬉しいことですよね。
投稿: 小梅太郎 | 2013年4月22日 (月) 20時58分
二十数年前に初めて小樽で宿泊したのが、こちら当時は小樽ホテルでした。金庫室が拓銀当時のまま残されていて長い歴史を感じました。
投稿: び | 2013年7月19日 (金) 19時04分
びわちゃんさん(ですよね)、こんにちは。
最初の小樽ホテルの頃に宿泊されたんですね。
いや〜、住んでいるとなかなかホテルの建物内に入ることがないですが、金庫室とか見てみたいです。
投稿: 小梅太郎 | 2013年7月20日 (土) 12時26分
拓銀破綻の一報の衝撃は今でも良く憶えています。信じ難い報道でした。バブルの罪は多くの悲劇を生んだ事です。しかし建造物に罪は無しで歴史的価値は計り知れません。今や仕事も委託の身で存在感薄いので人の動かぬ11月に小樽再訪します。温暖化で雪はまだまだでしょう。じっくりゆっくり眺めたいですね。
投稿: 夢の彼方ヘ | 2023年8月 1日 (火) 18時28分
拓銀の破綻は私にも災難でした. 内地の支店と取引していたのですが,拓銀担当者とのやりとりや,他の内地の支店の融資状況を多少は知って,拓銀の幹部の無能さを強~く感じました! 確かに,部下達も凄~く有能とは思えませんでしたが,全般的に仕事の見通しの甘さ(緩さ)は北海道人の経営感覚に共通するものを感じます.
投稿: KJN_Japon | 2023年8月 1日 (火) 23時10分
夢の彼方ヘさん、こんにちは。
拓銀破綻には本当に驚きましたね。
そうですね、歴史を刻んだ建物の価値には変わりはないですよね。
この建物については、ここで書いてしまいますが、現在は小樽芸術村の施設の一つ「似鳥美術館」として活用されています(そのうちブログに出てきます)。
KJN_Japonさん、こんにちは。
拓銀の破綻は驚きましたが、直接的な災難もあったのですね。
なるほど、そのような直接の関わりががあって、当時から色々と感じるものがあったのですね。
投稿: 小梅太郎 | 2023年8月 2日 (水) 10時45分