三本木急坂と坂の途中の歴史的建造物
観光客で賑わうメルヘン交差点にある、小樽オルゴール堂の横から上っている坂が、
「三本木急坂」
前回の記事では、住吉町の3つの坂、三本木急坂、赤坂、山ノ上の坂が交わる場所の様子について紹介しましたが、そこから今回は三本木急坂を下りてきたので、以前も紹介してますが、改めて三本木急坂についてです。
「三本木急坂」といっても、現在はさほど急ではないのですが(三本木坂との表記もありますね)、かつては急だったようですよ。
この坂について、小樽市HP内 広報おたる連載「おたる坂まち散歩」の「第6話 三本木急坂(さんぼんぎきゅうざか)」より引用させていただくと、
観光客でにぎわう入船のメルヘン交差点。オルゴール堂の横を上る坂が三本木急坂です。今は急ではありませんが、かつては雪が降ると上れなくなるような急坂でした。ということでなんですね。
このため、小樽郡役所では、2回にわたり道路を2メートルずつ切り下げました。〜
更に、坂の名前の由来についても記述があります。
三本木という名は、坂の中腹に三本のアカダモ(ハルニレ)の大木があったことに由来します。この木は、明治18年の切り下げで伐採されてしまいましたが、海を渡る船乗りたちの良い目印になるほど立派なものでした。とのことです。
さて、この坂の途中には、歴史的建造物が2つ建っています。
今回は坂の上から下りてきたので、まず先に見られるのが、右手の高台に建つ、中国風の石門が珍しい、
「猪股邸」
明治39年(1906年)建築の木造2階建 の邸宅。
小樽市指定歴史的建造物です。
建物の外見は純和風造りで、玄関左脇に洋風の応接室が設けられているとのことですが、 ここは今も住まわれているようなので、中には入れないのでしょうね。
(失礼して、門から一枚)
続いて、坂のそのすぐ下から、また右手に上っていくと、
雰囲気のある風景の中にとても趣があり格調高い建物が建ってます。
「海陽亭(旧魁陽亭)」
明治29年(1896年)以降 の建築で、木造2階建の料亭。
小樽市指定歴史的建造物です。
実は、海陽亭は現在、見学施設としても開放しているのですが、そもそも営業期間は4月中旬から11月下旬なので、冬季間は休業してるんですよね。
なので、写真の通り、今は雪に囲まれていました。
先ほどの小樽市HPの三本木急坂の説明の中に記載があります。
これは海陽亭(旧魁陽亭)という料亭で、明治初期に開業し、伊藤博文などの公人をはじめ多くの著名人が訪れた場所です。明治39(1906)年の11月13日には、日本郵船(株)小樽支店で開かれた日露樺太国境画定会議の後の祝宴会場として歴史の舞台にも登場し、また、作家山口瞳の随筆「小樽、海陽亭の雪」にも描かれたほど有名な料亭です。とのことです。
上記2つの歴史的建造物については、詳細はまた別の機会に(雪のない時に)、個別に詳しく紹介したいと思います。
海陽亭は営業期間中に行って、是非見学したいですね。
そうして、三本木急坂は下りきった先でメルヘン交差点へと出るわけですね。
ちなみにこの右脇が、小樽オルゴール堂です。
※小樽オルゴール堂の建物については、こちらの記事をどうぞ。
「小樽オルゴール堂本館/旧共成(株)」
ということで、ちょっと長くなりましたが、三本木急坂とその途中に建つ指定歴史的建造物についてでした。
ちなみに前回も触れましたが、、坂を上りきったところの、この三本木急坂と赤坂、山ノ上の坂が交わる場所から見える小樽港の眺めは、お気に入りの眺めです。
(参考:小樽市HPの小樽市指定歴史的建造物の紹介ページ)
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