国指定史跡 手宮洞窟
先日、手宮にある小樽市総合博物館について、何回かにわたって紹介しましたが、本当はその時に一緒に紹介したかったのが、
「国指定史跡 手宮洞窟」
場所はその小樽市総合博物館のすぐ近くで、道道454号小樽海岸公園線を横断歩道で渡るとすぐあります。
この手宮洞窟を保存しているのが、
「小樽市手宮洞窟保存館」です。
この保存館は、1986年(昭和61年)から保存修復事業を開始し、約10カ年の歳月を要して1995年(平成7年)に完成したもので、比較的新しいのですが、洞窟そのものの発見は相当昔になります。
洞窟の中には1,600年前頃の貴重な彫刻が刻まれているのですが、史跡の洞窟となると、かなり専門的になってきて、正直難しくて良く分かりません(^-^;
なので、以下は洞窟内の案内板や小樽市ホームページを参考にしています。『』内は小樽市ホームページからの引用です。
手宮洞窟とその彫刻は、『1866年(慶応2年)相模(さがみ)国(現在の神奈川県)小田原から、朝里地区のニシン番屋の建設に来ていた、石工の長兵衛によって発見』され、その後、1921年(大正10年)に、国指定史跡になったとのことで、発見も、史跡の指定も、かなり昔なんですね。
洞窟の大きさは幅3.2m、奥行き3mほどで、結構小さいです。
館内に入ると、シ〜ンと静かで薄暗いので、ちょっと不気味な感じもします。
中には説明パネルが幾つかあって、スイッチを押すと説明が始まります。
(入ってすぐ、洞窟をバックに全体的な説明をしてくれます)
彫刻が刻まれたのは、『今からおよそ1,600年前頃の続縄文(ぞくじょうもん)時代中頃〜後半の時代で、本州の弥生(やよい)時代の終わり頃から古墳時代の初めの時期』とのこと。
その彫刻が表現しているものは、
『手宮洞窟では「角のある人」の他、手に杖のようなものを持った人や四角い仮面のようなものをつけた人が描かれています。このほか、角のある四足動物も描かれています。
このような角をもつ人はシベリアなどの北東アジア全域でかつて広く見られた、シャーマン(激しい踊りや祈りをして占いや収穫のお告げをする人)を表現したものではないか、という説が有力です。
手宮洞窟保存館はこのように4〜5世紀頃、北海道に暮らしていた続縄文文化の人々が、日本海をはさんだ北東アジアの人々と交流をしていたことを示す大変貴重な遺跡です。古代人の心を知る上で第一級の遺跡といえるでしょう。』
とのことです。
現在、カプセルで保存された、その彫刻(陰刻画)を館内で実際に目にすることができるのですが、正直見ても良く分かりません(笑)
ただ、静かで暗い異空間で、古代に想いを馳せるのも良いかもしれませんね。
(後ろのパネルの明かりが写り込んで更に見にくい)
暗い中、出土品も展示されてます。
ちなみに、同じ時代に刻まれた彫刻が、余市町のフゴッペ洞窟にもあるんですよね。
このような彫刻は、現在のところ、手宮洞窟とフゴッペ洞窟にしか発見されてないらしいです。
今度は、フゴッペ洞窟に行ってみないとダメですね。
手宮洞窟保存館の入館料は100円なのですが、小樽市総合博物館にて、共通入館券というのを購入するとここは無料で入館できます。
それについて書いた記事があるので、よかったら参考に。
→「小樽市総合博物館/第2回《入場料等の基本情報》」
それと、今回、慌てて紹介したのは、この保存館は冬期は休館しているんです。
ちなみパンフレットによると、冬期休館は11月4日〜4月28日とのことです(2011年現在のパンフレット内容です)。
もし、興味のある方は、間もなく冬期休館になってしまうので、お早めに。
案内ついでに、火曜日が休館日(祝日は開館し、翌日以降の平日に振替休館)、午前9時30分〜午後5時までの開館です。
※引用文が長くて、読みにくくなってしまいすいませんでした。
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コメント
これは驚きました。
すごい建物が建ったんですね。
昔は道沿いにフェンスを張っただけだったのに。
正直、見てもさっぱり分からなかったけど、しょっちゅう通りかかったので見ていました。
写真に写っている岩壁は、本物なんですね?
投稿: はは | 2011年10月23日 (日) 19時36分
ははさん、こんばんは。
私は、以前の様子がまったく思い出せません(^-^;
上から3枚目の写真はバックに説明映像が流れる、第2洞窟という小さな洞窟です。
下から2枚目の写真が、実際に彫刻が刻まれている本物なのですが、良く分かりませんでした。
撮影はOKですが、フラッシュはNGでした。
投稿: 小梅太郎 | 2011年10月23日 (日) 20時20分