にしん御殿 小樽貴賓館/旧青山別邸
前回の「牡丹・芍薬まつり」の記事で紹介した「にしん御殿 小樽貴賓館(旧青山別邸)」。
今回は歴史的建造物としての、にしん御殿 旧青山別邸についてです。
そもそも青山家は、明治・大正を通じて鰊漁で富を築いた祝津の網元ですね。
その青山家の別邸ということで、贅を尽くした豪邸と言われています。
場所は、おたる水族館のある祝津方面に向かい、トンネルを3つ抜けて祝津の海が見てくるあたりに大きな案内板があるので、そこを山側に入っていくとあります(水族館まで行ったら行き過ぎ)。
現在は、その旧青山別邸と庭園、食事処の建物等、敷地内の建物・施設を合わせて「小樽貴賓館」として観光客を迎えています。
変な言い方かもしれませんが、他の多くの歴史的建造物と違い、きちんと観光施設として利用されていますね。
旧青山別邸は平成22年9月に国の登録有形文化財に指定されています。
内容は以下の3つで登録されています。
旧青山家別邸主屋(しゅおく)
旧青山家別邸板塀
旧青山家別邸文庫蔵
(登録名称には、青山家と“家”が入ってますね)
これが正面玄関です(前回と重複する写真があるのはご勘弁を)。
建物は、庭園とあわせて豪邸というにふさわしい外観です。
(庭園奥から見た主屋)
建築年は1923年(大正12年)のようですが、大正6年から6年半余りの歳月をかけ建てられたそうです。
以下のカッコ内の解説文は「国指定文化財等データベース」ホームページより引用しています。
旧青山家別邸主屋(しゅおく)
木造平屋一部2階建、瓦葺、建築面積450平方メートル。
『敷地の北東寄りに建つ東西棟の入母屋造桟瓦葺、木造平屋建で、東北に2階建の離れを付設する。南正面の東と西に主玄関と脇玄関を対称に配置し、堂々とした正面とする。内部は春慶塗や銘木を用い、和・洋の意匠が部屋毎に違えて見られるなど、贅を凝らしている。』
旧青山家別邸板塀
木造、瓦葺一部鉄板葺、総延長73m。
『敷地東面に建ち、境界から2m下がった門柱へ南北両塀ともに折れ曲がり、北はさらに主屋へ延びる。総延長73m。二段の布基礎に土台をのせ、方柱を建て、壁は下見板張とする。上部に腕木を出し、疎垂木を配り、桟瓦を葺く。静閑な佇まいの屋敷構えを構成する。』
旧青山家別邸文庫蔵
土蔵造2階建、瓦葺、建築面積76平方メートル。
『主屋の南側に建つ。桁行11m梁間5.4mの土蔵造2階建で東西棟の切妻造桟瓦葺。北側に出格子を付け、下見板張、上部漆喰仕上げの下屋を付設する。黒漆喰仕上げで、東西妻の腰をモルタル洗出し仕上げとする。主屋とともに鰊漁で栄えた住宅のよすがを示す。』
ここは、主屋の向かいに別棟で建っていて、建物の中にも入れます。
にしん御殿 小樽貴賓館のホームページによると、
『にしん御殿(旧青山別邸)建築費三十一万円、当時、新宿の有名デパートの建築費が五十万円ほどと言いますから、この別荘の豪邸ぶりがおわかりいただけると思います。』
(にしん御殿 小樽貴賓館のホームページより引用)
すごいですね。金に糸目をつけない、まさに豪邸だったようです。
旧青山別邸の建物内に入るには、入館料が1,000円かかります。
う〜ん、今回は入りませんでしたが、やっぱり一回は中を見学してみたいですね。
旧青山別邸の歴史的な背景については、にしん御殿 小樽貴賓館のホームページで更に詳しく載っています。
→にしん御殿 小樽貴賓館(旧青山別邸)のホームページ
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コメント
こんばんは。
あれほど通っていた祝津なのに、青山別邸は知らないんですよ。
当時は個人の邸宅としてつかっていたんでしょうね。
今度行ったら、ぜひ入館料を払って入って見たいと思います。
投稿: はは | 2011年7月 3日 (日) 23時24分
ははさん、こんばんは。
実は、私もあまり記憶がなかったんですよね、ここ。
私もまずは建物の中に入ってみないとダメですね。
入館料を払って
高島・祝津方面を回ってきたので、順に紹介していこうと思ってます。
投稿: 小梅太郎 | 2011年7月 4日 (月) 00時21分